福岡市内の新築マンション価格は相変わらずの高値圏で推移しており、物件選びのハードルは年々上がっているように感じます。
今回は福岡市早良区室見1丁目の新築分譲マンションオーヴィジョン室見一丁目について、立地環境、設備仕様、そして管理組合理事の経験を踏まえた「ランニングコストのリアル」という視点から、じっくりと深掘りしてみたいと思います。
目次
物件概要
- 名称 オーヴィジョン室見一丁目
- 所在地 福岡県福岡市早良区室見一丁目13番15(地番)
- 交通 地下鉄空港線「室見」駅徒歩4分(約280m)、西鉄バス「室見1丁目」徒歩3分(約170m)
- 総戸数 19戸 (※募集対象外住戸1戸を含む)
- 用途地域 第一種中高層住居専用地域
- 地区・地域 第二種15M高度地区、法第22条区域
- 敷地面積 965.84㎡
- 建築面積 463.68m²
- 延床面積 1,662.04m²(車庫等:66.40m²、容積対象外共用面積:146.89m²を含む)
- 構造・階数 鉄筋コンクリート造、地上5階建
- 駐車場台数 平置き14区画14台(内EV充電設備付き4区画)
- 駐輪場台数 平置き6台(内子ども用1台)、スライドラック式24台
- バイク置場台数 無し
- 事業主・売主 株式会社エス トラスト
- 販売提携(代理) 住友不動産ステップ株式会社 九州販売センター
- 管理受託会社 株式会社トラストコミュニティ
- 間取り 2LDK ・ 3LDK
- 住居専有面積 60.87m² ~ 83.80m²
- バルコニー面積 10.80m² ~ 12.24m²
- テラス面積 33.92m² ~ 37.18m²
- 室外機置場面積 1.70m²・3.25㎡
- 販売価格(税込) 未定
- 最多販売価格帯(税込) 未定
- 管理費(月額) 未定
- 修繕積立金(月額) 未定
- 修繕積立基金(一括) 未定
「室見一丁目」の希少性と静けさ
まず、この物件を語る上で絶対に外せないのが「室見一丁目」という立地です。福岡市内に長くお住まいの方ならピンとくるかもしれませんが、このエリアは戸建てや低層の建物が多く、そもそも分譲マンションの供給自体が極めて少ない、非常に希少なアドレスです。
そして、地図を見ていただくと一目瞭然なのですが、この物件の最大のストロングポイントは東西両側と北側の三方が室見川と金屑川に面しているという地理的条件にあります。
水辺が近いと風が通って涼しいなど、環境的には当然メリットがあるのですが、居住性を考える上でもっと重要な意味があります。それは「この地域を通り抜けて、どこか別の場所へ行く人がいない」という事実です。
通常、都市部のマンションであれば、通勤・通学のショートカットや、配達のトラックなど、不特定多数の車や人が目の前の道路を行き交います。しかし、東西と北側の三方が川で遮られているこの立地の場合、物件周辺の道路を通行するのは、基本的に「この周辺に用事がある人」か「近隣の住民」に限られます。
また、現地の写真を見ていただけるとわかるのですが、高い建物がありません。この地域は第1種中高層住居専用地域に指定されており、MAXで15mの高さまでになります。マンションだと5階建てまでがせいぜいになります。眺望はさほど望めませんが、住環境として申し分ありません。

基礎工事中です

元は幼稚園があった土地です
これは、通り抜け交通による騒音や排気ガス、交通事故のリスクが極めて低いことを意味します。都市部の利便性を享受しながらも、半永久的に静かで落ち着いた住環境が保たれる。この「行き止まり的な安心感」は、毎日を過ごす上で何物にも代えがたい、強烈なメリットと言えるでしょう。
日々の暮らしの質を変える「設備仕様」
次に、専有部の設備仕様に目を向けてみましょう。これまで複数のマンションに住んできた経験から断言しますが、日々の生活満足度を最もダイレクトに左右するのは、間取りの広さ以上に「水回りの設備グレード」です。本物件は、標準仕様の段階で非常にレベルが高いです。特に注目すべきは「ディスポーザー」が標準装備されている点でしょう。
かつて東京湾岸のタワーマンションに住んでいた際、ディスポーザーの便利さにすっかり魅了されました。生ゴミのイヤな臭いや、ゴミ出しのストレスから解放される生活は、一度味わうと元には戻れません。ディスポーザーの有無は、将来マンションを売却する際の中古市場でも、買い手からの評価(資産価値)に直結しやすいポイントです。
また、バスルームには微細な気泡で体を芯から温める「マイクロバブル」が採用されており、スマートフォンからお風呂のお湯はりができる無線LAN対応リモコンなど、最新トレンドもしっかりと押さえられています。
Aタイプのプレミアム仕様は抜群
そして、今回私が最も驚いたのが、ワンランク上の仕様となる「Aタイプ」の存在です。キッチンの天板がスペイン(INALCO)製の高級素材になり、タッチレス水栓やハイエンドコンロが備わるなど、モデルルームのような設えになるのですが、最大の目玉は、熱狂的なファンがいるというガス衣類乾燥機「乾太くん」の標準装備です。
我が家にもこの春から中学生になる息子がいますが、部活や体育の授業などで、とにかく毎日の洗濯物の量が尋常ではありません。ガスの力でコインランドリーのように素早く、ふんわりと乾かしてくれる「乾太くん」は、まさに子育て世代や共働き世帯の救世主となってくれそうです。
分譲マンションにおいて、後から個人の判断でガス乾燥機を導入するのは、排気ダクトの増設工事や規約の問題があり、物理的にほぼ不可能です。これを新築時の設計段階から組み込んでいる点は、デベロッパーの並々ならぬこだわりを感じます。
予定価格は
予定価格はAタイプ83.8㎡の3階で1億880万円(坪428万円)。Dタイプ76.84㎡の3階で8780万円(坪377万円)となります。Aタイプは仕様グレードが高い分、割高にはなります。Aタイプは南・北・西側に開口部。Dタイプは南・北・東が開口部となります。

Aタイプ

Dタイプ
警戒すべき「小規模×高スペック」の修繕積立金リスク
静かで希少な立地に、文句なしのハイグレードな設備。ここまでは完璧なマンションに見えます。しかし、これまで住んだそれぞれのマンションで管理組合の理事を務め、毎月の収支報告や長期修繕計画の数字と睨み合っている私からすると、一つだけ「購入前に絶対に覚悟しておくべき懸念点」があります。それが、将来的な「管理費」と「修繕積立金」の急激な負担増リスクです。
本物件は、総戸数がそれほど多くない「小規模マンション」に分類されます。マンションの維持管理というものは、スケールメリットが全てです。例えば、屋上の防水工事や外壁タイルの補修、エレベーターの更新にかかる費用は、戸数が50戸でも100戸でも、そこまで劇的には変わりません。つまり、戸数が少なければ少ないほど、1戸あたりが負担しなければならない金額は重くのしかかります。

コンパクトな土地に建ちます
さらに拍車をかけるのが、先ほど絶賛した「設備の良さ」です。
ディスポーザーをマンション全体で運用するためには、地下に専用の浄化処理槽(処理システム)を設置し、定期的な点検・清掃・部品交換を行う必要があります。マイクロバブルなどの特殊な設備も同様です。設備がハイグレードであればあるほど、将来のメンテナンス費用は確実に跳ね上がります。
新築時の販売パンフレットに記載されている当初の修繕積立金は、買いやすさをアピールするために、あえて安く設定されていることが未だに多いです(それでも10年前よりは初期設定は高くなっていると感じます)。10年後、15年後の大規模修繕のタイミングが近づくにつれ、積立金は2倍、3倍へと容赦なく値上げされていきます。
「小規模」で「高スペック」なマンションは、この値上げのカーブが大規模マンションに比べて急激になる傾向が強くなります。
誰におすすめのマンションか?
「オーヴィジョン室見一丁目」は、室見川の恩恵を受けた通り抜けのない静かな住環境と、戸建て注文住宅にも引けを取らない素晴らしい設備仕様を兼ね備えた、非常に魅力的な珠玉の物件です。毎日家に帰るのが楽しみになるような、質の高い暮らしが約束されていると言って良いでしょう。しかし、その裏側にある「将来的なランニングコストの高さ」という現実から目を背けてはいけません。
この物件を検討される方は、目の前の販売価格だけでなく、「将来、修繕積立金が月額3万円〜4万円になったとしても、無理なく支払い続けられるか?」というシビアな資金計画を立てておくことを強くおすすめします。そして、販売担当者に積立金等の計画を聞くことは必須です。
そのコストを「上質な暮らしを維持するための必要経費」として納得して払える方にとって、このマンションは最高の家になるはずです。
[スムラボ編集部より] 本ブログ記事の情報は投稿日時点のものです。現在の販売情報はLifull Homesをご参照下さい。

















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