最近の福岡市内のマンション価格、本当に溜息が出るほど高いという感想しかありません。先日発表された「MJR赤坂ゲートタワー」の10億円成約のニュースは象徴的ですが、もはや地下鉄空港線沿線の新築は、普通の会社員が手を出せる水準を遥かに超えてしまいました。
そこで、今回は福岡市早良区原4丁目、2026年に第1期分譲がスタートしたアーティックス原ヴェルソーレを紹介します。売主はなかやしきです。福岡の人にとっては知らない人はいない、あのCM。戸建住宅のなかやしきです。
今回は立地・仕様・コスト面から、このマンションが「誰向けか」を書いていきます。
物件概要
- 名称 アーティックス原ヴェルソーレ
- 所在地 福岡市早良区原4丁目1246-3(地番)
- 交通 西鉄バス「原」バス停 徒歩3分(約210m)
- 総戸数 41戸
- 構造・規模 鉄筋コンクリート造 地上10階
- 敷地面積 1,790.15㎡
- 建築面積 555.69㎡
- 建築延べ床面積 3,489.37㎡
- 用途地域 第一種住居地域
- 完成予定 2027年10月下旬
- 入居予定 2028年2月上旬
- 販売価格(第1期) 4,490万円〜6,520万円
- 最多販売価格帯 5,600万円台(3戸)
- 間取り 2LDK・3LDK・4LDK(専有面積60.48㎡〜81.96㎡)
- 駐車場 45台(平置き32台+機械式13台)
- 修繕積立金 180円/㎡
- 掲示板 アーティックス原ヴェルソーレってどうですか?
「原」という街のポテンシャル
福岡市西部エリアをウォッチしている身からすると、「原」という街はやや地味な印象を持つ人も多いかもしれません。地下鉄の駅から自転車で8分(藤崎駅)、バスメインの生活になる——そう聞いてすぐに食指が動かない人もいるでしょう。ただ、私はこのエリアを少し違う目線で見ています。
原は、落ち着いた住宅街と生活利便施設が本当によく共存している場所です。イオン原店が車で1分圏内にあり、スーパーやドラッグストアが徒歩5分圏内に複数集積している。大原小学校まで徒歩5分、原中央中学校まで徒歩8分と教育環境も整っている。医療施設も多い。「日常生活のインフラ」という観点では、中央区や早良区の地下鉄駅直結エリアと比べても遜色がない、むしろ豊かとすら言えます。
本物件は西鉄バス「原」バス停から徒歩3分。正直に言えば、地下鉄駅からは距離があります。しかし、ここが「マンション選びの分岐点」です。

イオンが徒歩圏、バスも原四つ角から東西南北どちらにも行けます
原エリアはバスの系統が非常に充実しており、天神・博多へのアクセスは極めて良好です。駅近というだけで8,000万円超のローンを背負い、生活を切り詰めるのか。それとも、バス利便性を許容して、価格を5,000万円前後に抑えるのか。

鉄道を除けば、交通の便はかなり良い部類です
マンション価格が天井知らずに上がり続ける福岡市内において、この生活環境を備えながら手が届く物件というのは、正直かなり稀になってきています。
周囲の環境
もともとは田んぼが広がっていた地域で、昔の用水路が走っています。写真のように物件東側にも用水路が通っており、その横が物件に面した道路となっています。この道路は非常に狭く、車が何とかすれ違えるぐらいです。そのため、用水路の一部を暗渠にして、すれ違うための退避場所があったりもします。物件自体も西側にセットバックさせて造られるようです。大型車の運転は少し不便な面があるかもしれません。
工事中の現地。南側(写真左奥)には原交差点が見えます

オレンジのポールで囲われた退避帯
アーティックスブランドの設備仕様
なかやしきのアーティックスシリーズは、北九州エリアでは知名度の高いブランドですが、福岡エリアの人にとってはどうなの?と思っている方もいるかもしれません。正直、私もそうです。今回の原ヴェルソーレのスペックを見ると、なかなか力が入っています。全邸フルオープンサッシ採用というのは、福岡市内の新築マンションでは珍しい部類。リビングと外を一体的に使える開放感は、体感してみると想像以上のものがあります。加えてZEH-M Oriented認定(省エネ水準)、住戸玄関まで届く顔認証システム、IoTシステム採用と、セキュリティ・環境性能面でも現代水準をしっかり押さえています。
ルーフバルコニー・ロフトガレージ付きの住戸やフルオープンサッシになっているのもユニークです。「ちょっと違うもの」を求める人には刺さるポイントでしょう。
敷地内駐車場100%以上確保(45台/41戸)というのも、バス主体のエリアながら車が手放せないファミリー層には重要な安心材料です。
全戸、リビングには床暖房というのもポイントです。
懸念を言うとすれば、特徴として売りにしているフルオープンサッシです。サッシを開放すると奥行2mのバルコニーとリビングが一体になって広がる大空間「オープンエアリビング」としてアピールしています。リビングが広く見える、気候のよい時期には、一体的な使い方ができるというメリットはありますが、断熱の点で少し気になるところです。
窓ガラスはLow-E複層ガラスになっていますが、フルオープン仕様のため窓枠が多くなっています。熱を通してしまうのは窓ガラスよりアルミの窓枠の方です。これだけ窓枠が多くなってしまうと、ガラスの断熱効果を減衰してしまうのではないか?という懸念があります。住んでみないとわからないことではありますが、私の経験上、どうなのかな?と思います。
間取り
第1期の販売価格は4,490万円〜6,520万円、最多価格帯は5,600万円台(坪250万円~)です。
ATYPE / 4LDK(備蓄倉庫面積含む)81.96 ㎡

CTYPE / 3LDK(備蓄倉庫面積含む) 66.28 ㎡

ETYPE / 3LDK(備蓄倉庫面積含む) 72.78 ㎡

DTYPE / 3LDK(備蓄倉庫面積含む) 69.30 ㎡
4人家族ならAタイプ81.96㎡が欲しいところです。2人又は、3人ならEタイプだと十分な広さを保てますし、Cタイプも稼働間仕切壁で2LDK的な使い方もできそうです。
価格帯と「お買い得感」
2026年現在の福岡市内の相場感で言えば、地下鉄沿線(特に空港線・七隈線)の物件は同等スペックなら8,000万円台以上が珍しくなくなっています。バスアクセス主体という点でのディスカウントがあるとはいえ、イオンが6分、小学校が5分というこの生活利便性を考えると、5,000万円台は「割安感がある」と言える水準です。一方で気になるのが修繕積立金。管理組合理事長を経験した身からすると、小規模マンションの修繕計画は大規模物件より丁寧に確認する必要があると感じています。
ランニングコスト
当マンションは修繕積立金が月額10,890円〜14,760円(月180円/㎡)で、修繕積立基金として一括で91万円〜124万円が必要です。これは戸当たり修繕積立金の84か月(7年分)に相当します。新築マンションの分譲時に修繕積立基金を払うのは普通ですが、通常は2~3年分というのが相場ですが、7年分というのはかなり珍しい部類かと思います。しかし、41戸という小規模物件であることを踏まえると、長期的な修繕積立の持続性には注目しておきたいところ。この方式は一定の評価ポイントです。管理員は巡回型である点も確認しておきましょう。日常的に常駐管理員がいるわけではないため、セキュリティ面の評価は顔認証システム等のハード面に委ねる部分が大きくなります。
こんな人に向いている
- 地下鉄アクセスより「生活のゆとり」を優先したいファミリー
- 車をしっかり使いたいが、都心(天神・博多)へのバスアクセスも確保したい方
- 早良区の落ち着いた住宅街の雰囲気が好きで、イオン等の利便施設も欲しい方
- フルオープンサッシやルーフバルコニーなど、少し個性的な仕様に惹かれる方
- 5,000万円台前半の予算で新築に住みたい方
まとめ
アーティックス原ヴェルソーレは、「地下鉄が近い」という王道の価値ではなく、暮らしのインフラの充実度と設備仕様の充実度で勝負する物件です。福岡市内の新築マンション価格が年々上昇し続ける中で、5,000万円台でこれだけの生活環境と住戸スペックが両立している物件は、決して多くありません。バスアクセスに抵抗がないファミリーにとっては、実用的かつコスパの良い選択肢になり得ます。




















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