<2023年上半期速報>大阪中古タワマンマーケット分析!!~今を正しく理解して初めて未来が視える~ ※大手仲介会社に行っても、先ず存在しないデータが満載です♪【データマン】

プロローグ

私は新築マンションブロガーとしてこちらでお世話になっている身ではありますが、
実は・・・中古マンションのマーケティング分析が本業なのです!!

ということで、、、
以前から中古マンションのことも一度書いてみようかな?と思っていました。

最近は
  • ジオタワー宝塚グランレジス
  • グラングリーン大阪 The North Residence
  • 堂島浜二丁目タワーPJ
など色々な物件の情報調査をしていますが、表に出せない情報だらけで全然記事が書けず・・・

この辺は、今後超話題になる物件ばかりなので、今は情報をため込んでおいて、また折を見て記事化します!

ということで、今回は2023年の上半期のデータ集計も終わっているので「いっちょ、この機会に中古の記事でも書いてみるか!」というノリで書き始めることにしました☆


そもそも「タワーマンション」の定義って?

これ、とてもよく質問されるのですが、実は明確な定義は存在していません。

検索してみてもらえると色々出てくるのですが、
一般的には「高さが60mを超える超高層建築物」を指すことが多いです。
超高層建築物は確認申請や適合判定審査を不要とする代わりに「国土交通大臣の認定」という厳しい審査受ける必要があります。

この「超高層建築物」に該当する = 「タワーマンション」と考えることが多いのですが、
明確に決められている訳ではありません。

階高をワンフロア3mと想定すると60mであれば概ね20階建になりますが、20階建て以上でも「どう見ても板状」の建物も沢山存在します。
また、築年数が古いマンションには、新築時の資料の入手が困難で分析が非常に難しい物件が多いです。

そこで私は「2000年以降に竣工したマンション」「階数は20階以上」「建物がタワーの形状をしている」この全てを満たしたものをタワーマンションとして定義しています。
※一部で例外もあります。

ただ、これはあくまで私の中の定義ですので悪しからずご了承ください。


大阪市内の中古タワーマンション基礎情報

さて、少しずつ本題にはいっていきます。

先ずは、大阪市内のタワーマンションについて、知っておいて欲しいことを順番にいくつかご紹介したいと思います☆

行政区別のタワーマンションの「数」について①

※大阪市内の中古タワーマンションを対象としてデータマンが分析


先ず、こちらは行政区別タワーマンションの棟数の早見表です。
中古・販売中・建設計画の物件に分けて分類してみました。

数においては中央区が最も多いことが分かります。
中央区では現在分譲中のタワーマンションが7棟あるため、特に「新築タワーマンション」が多いという印象を持っている方も多いのではないでしょか。

その「中央区」中心の新築供給時代が終息したあとは「北区」の時代がやってきます!!!

グラングリーン大阪内の2棟に加え、堂島浜・中津・中崎町など梅田の周辺エリアに複数のタワーマンションが分譲されることを踏まえれば、
「北区」の時代というよりは、「梅田」を中心としたエリアが一気に話題を集める時期がもうすぐやってきます。

逆に、中央区や西区は現在のような、大量の新築タワーマンション供給は落ち着き、
取引の中心は新築から中古へと徐々にシフトしていくものと考えられます。

なお、新築タワーマンションの相場はここから更に上昇する見通しで、
いわゆる「新価格物件」が大量に供給されることになるでしょう。

データマン
「新価格」のタワーマンションが供給されることで、その周辺の中古相場が牽引される可能性が非常に高いため、今後は「北区」が最重要チェックエリアになるでしょう!

中古物件で特に注目しているのは

①グランドメゾン新梅田タワー The Club Residence
②堂島ザ・レジデンスマークタワー
③ブランズタワー梅田North
④ザ・セントラルマークタワー
⑤ザ・ファインタワー梅田豊崎
⑥グランフロント大阪オーナーズタワー
⑦ジオグランデ梅田


など梅田を中心とした東西南北に隣接する、そのエリアを代表するタワーマンションです。


行政区別のタワーマンションの「数」について②

※大阪市内の中古タワーマンションを対象としてデータマンが分析


続いては、行政区別タワーマンションの総戸数の早見表です。
上記同様に分類してみました。
販売計画物件の戸数は、一部総戸数が不明な物件が含まれているため、今回は省略しましたが、
北区は6棟で概ね2,200戸程の大量供給が予定されています。
現状、棟数では「中央区」が最も多く、総戸数では「北区」が僅かにリードしていますが、今後「北区」が大きくリードを広げることになる見通しです!

データマン
これは余談ですが、東京都港区には既にタワーマンションが「75棟/約27,500戸」も建っています!
大阪の中心2区が、僅か1区にも及ばないと知ったとき「やっぱり東京は凄いな~」と思いました・・・。

しかし、北区と中央区の面積を足して約19k㎡であるのに対して、東京都港区は約20.4k㎡とそもそもの広さが違うんです!!

そう考えると、1k㎡辺りのタワマン密集度は「東京都港区 = 1350戸/1k㎡」「中央区&北区 = 1245戸/1k㎡」と、及ばないまでもそこまで大きな差はなく、大阪も負けてはいない!!!のかもしれません。


いよいよ本題!2023年のマーケット速報です

さて、2023年のタワーマンション市況についての体感は、皆様いかがでしょうか?

その感覚が実際の市況と合致しているか、
この続きを読んで、ぜひ答え合わせをしてみてください♪♪

新規登録物件数

※データマン指定の大阪市内中古タワーマンションを対象に調査しています。


ここはある程度体感通り?かもしれませんが、
2023年は新規売出物件の登録数において大きくその数を伸ばして「過去最も多い年」となっています。

相場が上昇している今「このタイミングで所有する不動産を売るべきだ」と考えるオーナー様が多いということですね。

「もう少し待った方が価格が上がるのではないか?」売却のタイミングについて悩む人が多いですが、
オーナー様の動きを数字ベースで見ている限りは、今のタイミングでの売却で決断をする方が多いという結果でした。

因みに、売却理由としては「住替え」なども一定数ありますが、
それを超える勢いで売却益の確定を理由として、このタイミングで売却する方が多いことが、とある調査結果で判明しています。

データマン
因みに、7月の集計ももう終わりますが、前年同月比で150%程の戸数(概ね150戸)の新規物件登録数になりそうです。

更に、これから9月前後のいわゆる『秋商戦』に向けて、更に売却数が増えることが予想されていますので、この数字の今後の推移にはとても注目しています!


販売中の物件在庫数

※データマン指定の大阪市内中古タワーマンションを対象に調査しています。


新規売出物件数が増えているため、それに伴い物件の在庫数も増加しています。

要するに「新規売出数 > 成約数」の構図になっているということです。

では、その要因にはどのようなものが考えられるのか・・・それについては記事の続きをお読みください♪

データマン
このグラフを見ると、特にこの1年は在庫数が急激に増え続けていることが分かりますね。

ただし、大阪市内のタワマンの絶対数は物件竣工に伴い年々増えているので、在庫数は増え続けるのが普通です!

2023年1月から6月末では、新たに6棟(約1,100戸)が竣工していますし、7月以降年末にかけては更に3棟(約700戸)が竣工予定です。
そのうち3%が中古市場で転売されたとしても新たに50戸程度の在庫増になります。

しかし、この1年で在庫数は100戸超増えているので、やはり少々増えすぎている気もしますね。


販売物件の相場推移

※データマン指定の大阪市内タワーマンションを対象に調査しています。


いや~この動き方は・・・急激に価格が上昇していることがよく分かりますね。

このグラフは、相場の動きを「坪単価」で表示しています。

坪単価とは「1坪 = 3.3㎡」で換算をして算出しているのですが「70㎡=21.175坪」となるため、
現在の平均坪単価「370万円」で試算すると、70㎡タイプのお部屋で「7,835万円」という計算になります。

このペースで上昇を続けた場合、中古の平均坪単価が平均400万円という時代が到来してしまうかもしれません・・・。

データマン
今後の供給予定の新築は更に高くなるため、相場はもう一段階高くなる。
その理由は、

・インバウンドなど海外投資家も積極的に日本の不動産を買っている。
・原材料費は下がる気配なしのため、建築費も下がる見通しはない。
・大阪では今後「万博」「IR」「うめきた2期開発」「なにわ筋線」「リニア」など世界から注目されるような再開発やイベントが目白押し。
・YCCの運用は柔軟化したとしても、変動金利に直ぐに大きな影響はないだろう。

こんなようなことを営業マンは言ってくると思いますが、ともすれば、不思議なもので、これだけ急激に上昇をしているのにも関わらず「今はまだ安いので、今のうちに買っておかないと」・・・!?と思ってしましますよね。
実際、私も「タワマンの相場はまだ暫く上昇する」と予想する派です。


成約物件数

本当はグラフを載せたいところなのですが、ここは敢えてグラフ掲載を控えて文章で表現します。

売出物件数が大きく増加しており、選択肢は多いにも関わらず、
実は、大阪市内の中古タワーマンション売買成約数は、ここ三年間の間で最も低い数値まで鈍化しています!

ここは意外だと感じる方も多いのではないでしょうか。
(意外とそうでもないかな?)

と言っても、極端に売れ行きが鈍くなっている訳ではなく、
価格の上昇に伴い、前年比で徐々に売れ行きが鈍くなっているような動きを見せている程度で「微減」という程度です。

この結果には様々な要因が考えられますが
例えば
・3月のシリコンバレーバンクを始めとする、アメリカの銀行破綻が続いたことによるネガティブな影響
・4月の日銀総裁の変更による、金融緩和政策の見直しの可能性

などによる買い控えが起こった可能性もありますが、
私は、価格上昇局面による「高値チャレンジ住戸の増加」が大きな要因を占めていると考えています。

データマン
成約数が伸び悩んでいるというのは、ちょっと怖いですね。
そして実は、これは板状物件においても同じ傾向が表れています。
REINSマンスリーレポートによると、2022年上半期の近畿圏の中古マンション成約数「8,784戸」に対して、2023年上半期は「8,287戸」と前年比95%程に減少していることが分かります。

しかし、7月の中古タワーマンンション市況はやや復調し、前年同月を上回る結果を達成見込みとなっています。
このまま、ここから成約数も伸びていってくれるといいですが。。。


価格変更件数

  • 2021年上半期:355件
  • 2022年上半期:531件
  • 2023年上半期:590件
この数値は売出中の物件において「価格を見直した件数」を集計したものです。
※一部値上げも含まれますが、大半は値下げです。

要するに、
「チャレンジ価格で売り出したけど、全然売れないから値下げします」
という部屋の数です。

最近は「売却価格の査定」を行う際に「本当にこんな価格で売れるの!?」みたいな価格を提示してくる不動産屋が増えているような感覚があります。
特に、一括査定を行った場合は「査定価格の高い会社が選ばれやすい」傾向がどうしてもあるので、一括査定依頼時に相場を逸脱した査定額の提示が行われ易いように思います。

でも、結果はある程度の”現在の相場内”でしか不動産は売れる訳がありません。
結局「売れない価格で長期間売却活動を行う」ことで、オーナーさんが疲弊するだけです。

データマン
因みに「高い査定額」を提示してきたくせに、売れずに平気な顔で「値下げ提案」をしてくる会社って気分悪いですよね。

そこで(これは公表できませんが)、「売出スタート額」と「成約価格」の差額を “不動産会社別” で集計したりもしています。
この集計表を見れば、どこの会社が売れないことが分かっていながら「媒介を取るためだけに、高い査定額を提示している」のかが一目瞭然です!

その他にも、会社別の「売出~成約までに要した平均期間」なんかも集計しています。

相場を超える価格でスタートすればするだけ、販売は長期化します。
又は、腕のない営業スタッフに任せてしまったら、チャンスロスを繰り返して販売は長期化します。

こういった集計値を生かして「売却を任せるならどこの会社にすべきか」についての診断結果も、実はコッソリと分析していたりしています♪


ここまでの内容を整理すると?

🔷 物件の新規売出登録件数は大幅に増加している

🔷 今後の相場上昇を織り込み「チャレンジ価格(相場より高い価格)」住戸が増える

🔷 チャレンジ価格の住戸は、結果的に殆ど売れないので売れ行きのペースはやや鈍化

🔷 その結果、在庫数も予想している以上のペースで増加している

🔷 売出価格の見直し頻度が上昇している

概ねこんな感じかな?と思います。

データマン
チャレンジ価格物件が多く、価格の見直しも頻繁に行われています。
因みに、「買取業者」も最近活動が非常に活発です。

一般の方が、好条件の中古タワーマンションを購入しようとすると

・スピーディな物件情報の入手
・物件価格の適正判断を行う目

この2つが重要になりますが、
新規売出+価格変更で、実に月間200件以上の情報が公開されているため、
一般の方が好条件の物件を探す難易度がどんどん上がっている印象ですね。

だからこそ、ここにビジネスチャンスがあると思い、
現在この二つをサポートするようなサービスを始めようと計画中です☆
※決まり次第Twitterで発信するので、良ければフォローください♪


「新価格時代」到来に備え、今お薦めしたいマンションは?

今後さらなる相場上昇が予想される中「今ならまだ割安かも?」と思える物件がどんどん減っています。

そこで、現状、私が注目している物件を少々ご紹介したいと思います。


1物件目:シエリアタワー大阪福島

調査に行けていないので詳細な情報はお伝え出来ないのですが、
先着順で紹介している部屋は概ね坪単価350万円前後かと思います。

そして、本物件の直ぐ近くで「プレシスタワー大阪福島」の分譲が控えています。
プレシスの平均坪単価は「450~500万円/坪」辺りまで高くなるのではないか?と予想しているので、読みが当たれば、この物件の相場は安いと判断される時代が近くやってくるかもしれません。

<プレシスタワー大阪福島の口コミサイト(マンションコミュニティ)はこちら>

<先着順販売概要>
物件名称 シエリアタワー大阪福島
販売戸数 4戸
販売価格 6,460万円~7,180万円
専有面積 60.55㎡・67.61㎡
間取り 2LDK
管理費 15,000円・16,700円
修繕積立金 6,700円・7,500円

2物件目:ブランズタワー大阪本町

いよいよ最終期(第4期)の受付が8月19日(土)よりスタートします。
先着順は20戸なので、残26戸という状況ではないかと推測しています。

残住戸の殆どは中部屋なのですが、僅かに2部屋のみ角部屋を残しています。
その2部屋が概ね「坪単価345~350万円程」で最終期に登場します。

階数は11階と13階、南西角住戸ですので、そこまで眺望の抜け感は確保できていませんが、
西側の抜け感は多少マシなので悪くない条件かと思います。

<最終期概要>
物件名称 ブランズタワー大阪本町
販売戸数 6戸
販売価格 6,790万円~7,670万円
専有面積 56.61㎡・72.47㎡
間取り 2LDK・3LDK
管理費 15,600円~19,900円
修繕積立金 9,060円~11,600円
間取りは11階が2LDK、13階が3LDKになっています。
ワイドスパン×アウトポールで西側に向けての開口部も確保できているので悪くない間取りですね!

※D1-type 11F 72.47㎡


3物件目:ウエリスタワー京町堀

完売までいよいよラスト3邸となり、モデルルーム住戸の再登録が始まります。
その再登録住戸の概要をご紹介。
登録期間 8月19日(土)~9月3日(日)12:00まで
抽選日時 9月3日(日)13:00
引渡可能時期 10月31日(火)
販売戸数 1戸
部屋番号 301号室
価格 5,710万円
坪単価 290万円
専有面積 64.97㎡
間取り 3LDK
方位 北西×南西角住戸
管理費 13,080円
修繕積立金 9,100円
低層階とは言え、坪単価290万円で角住戸ということであれば結構好条件に見えます!

更に、この部屋はモデルルーム使用住戸につき「家具付分譲」なんです。

ダイニングセット・ソファセット・照明・カーテンなどなど。

ここも加味すると更にお得に見えてきますね♪

※A-type 64.97㎡<301号室>


このプラン、リビング部分の解放感はそこそこですが、コーナーサッシ部分に主寝室があるのはとても素敵。
写真で見ると、なお魅力的です☆
昼間家におらず、夜寝るだけならこんな主寝室がある方が嬉しいかもしれませんね♪

※ただし、今回の住戸は3階のため、北も西も眺望の抜け感はなく、写真のような雰囲気にはならないのでご注意ください。

※A-type 主寝室 15F(分譲済み)



※A-type 主寝室 15F(分譲済み)



※A-type LD 15F(分譲済み)


あとがき

初めて中古市場に関する記事を書いてみましたが、
ここスムラボは新築マンションの紹介をする場なので読者さんのニーズに合っているかどうかやや不安です。

ただ、新築を買う場合は中古市場を、中古を買う場合は新築市場を知ることが重要です。
資産性を重視して物件選びをしたいと考える方には特に。

最近は新築デベさんから市場調査の依頼も受けていまして、
物件を建てる側の会社も、事前の市場調査を行う際に「中古市場」の動きに注目をされています。

そのため、こんな記事もたまにはありかな~っと思いながら書いてみました。

実は、ここに書いていない分析データが他にも山ほどあります・・・

この記事が好評なら、また違う切り口から書いてみたいと思います☆

また、記事中に書きましたが、
物件購入をサポートするようなサービスの提供も始めてみようかな?と色々計画中です。

スゴロクさんが行っている「お薦め物件の紹介」とは少し趣向を変えて、内容が被らないようにもしないとな~っと思いつつ。

また詳細が決まればTwitterで発信します☆

なお、本記事に対するご質問やご感想は「データマン公式ツイッター」や本記事のコメント欄に気軽にご記入下さい♪

「Twitterも精力的に更新しているので、フォローよろしくお願いします☆」

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ABOUTこの記事をかいた人

前職では不動産会社で営業の仕事をしておりましたが、現在は不動産専門のマーケティング会社を経営しております。 長く"新築マンション”に関わる仕事に就いていたため、その頃の経験に、現在の仕事で培った「データ分析の力」を加えて、独自性の高い記事の投稿を目指して頑張りたいと思います♪ スムラボでは、主に大阪の「タワーマンション」を中心に記事を書いていこうと思いますので、フォローをよろしくお願いします♪

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