目次
プロローグ
大阪を代表するタワーマンション
標題のタワーと言えば、皆さまはどの物件を思い浮かべるでしょうか。- ブランズタワー梅田North
- グランドメゾン新梅田ザ・クラブレジデンス
- 大阪ひびきの街ザ・サンクタスタワー
- ザ・パークハウス中之島タワー
また、
- グラングリーン大阪ザ・ノースレジデンス
- グランフロント大阪オーナーズタワー
もし今投票をしたら・・・
関西の方も関東などその他の地域の方も「ブリリアタワー堂島」を挙げる方が結構多いのではないかと予想しています!!
そんな注目度の最も高いタワーマンションだからこそ、
竣工を迎えたこのタイミングであったとしても、少し深く分析をしてみてもニーズはあるのではないか・・・と思い書いてみることにしました。
今回の内容について
すごろくさんが、棟内の共用部を紹介する分かり易い記事を書いてくれているので、私は少し趣向を変えて分析系のコンテンツが豊富な記事を書いてみようと思います☆
すごろくさんの記事はこちら⤵⤵
【内覧】ブリリアタワー堂島 大阪最高級物件の圧巻の共用施設!転売住戸の成約価格は?【すごろく】
分析の内容は
- 商品構成に関して
- 販売戦略に関して
「ブリリアタワー堂島」を色々な角度から分析しましょう!
さて、プロローグで書いた通り「ブリリアタワー堂島」について色々と分析してみようと思います。分析をするには比較が必要不可欠ですので、
今回は本物件の隣接地に建つ2棟のタワーマンション「堂島ザ・レジデンスマークタワー」「パークタワー大阪堂島浜」および「北区中古タワー全体」の三種類を比較対象として分析をしてみたいと思います。
各物件の建設地はコチラ⇓⇓⇓
一般的なボリュームゾーンである「70㎡台」が非常に少ない
多くの物件で商品構成のボリュームゾーンとなる「70㎡台」の住戸が10%未満しか用意されていない点は大きい特徴です。
なお、直ぐ近隣に2013年に竣工済みの「堂島ザ・レジデンスマークタワー」では「70㎡台」の住戸率は更に低い「5.6%」で設定されていますが、北区全体で見ると24.7%と70㎡台の住戸はかなりのボリュームゾーン。
この2棟共に堂島という立地柄ファミリーニーズは低いと考えて判断したのではないかと推察できます。
このように「70㎡台」の商品が市場に少ない状況かで「パークタワー大阪堂島浜」は全体の約1/4を「70㎡台」に設定!!
堂島という住宅ニーズが低い、極めて限られた地域内に3棟で約1,000戸のタワーマンションが立ち並ぶことになるので、このように判断するのも何も驚きは有りませんが、この選択肢が吉と出るか凶と出るか。
堂島/堂島浜エリアは基本的に商業ビルかオフィスビルばかりで分譲マンションは非常に少ない地域です。
余談ですが、板状マンションも「堂島アーバンライフ/1978年築」「ダイドーメゾン大阪堂島/2005年築」の2棟のみ。
なお「ダイドーメゾン大阪堂島」は40㎡以下の1K住戸のみのコンパクトマンション。
「堂島アーバンライフ」は正確な情報がありませんが、こちらもコンパクトタイプが中心です。
余談ですが、板状マンションも「堂島アーバンライフ/1978年築」「ダイドーメゾン大阪堂島/2005年築」の2棟のみ。
なお「ダイドーメゾン大阪堂島」は40㎡以下の1K住戸のみのコンパクトマンション。
「堂島アーバンライフ」は正確な情報がありませんが、こちらもコンパクトタイプが中心です。
40㎡未満のコンパクト住戸が非常に多い
40㎡未満の住戸は北区のタワーマンションでは非常に商品が少なく、全体で僅か69戸のみだったのは少し以外な結果ではないでしょうか。
具体的には
- ジーニス大阪/12戸
- シティタワー大阪天満/15戸
- ジオグランデ梅田/23戸
- シエリアタワー大阪天満橋/13戸
- アデニウムタワー梅田イースト/6戸
これだけ商品が少ないため中古市場ではもっと希少!
2021年以降の3年間で中古市場で売りに出た戸数は僅か10戸しかありません。
なお「ブリリアタワー堂島」で現在中古市場で販売中物件は39戸ありますが、内6戸(約15%)が40㎡未満のお部屋。
希少価値だけ見ればすぐ売れそうですが、価格が9,000~1億円程度(新築時の1.5倍~2.0倍程)するためか・・・まだ進捗は見られません。
超注目物件のブリリアタワー堂島ですが、実は中古市場での成約はまだ僅か5件のみ(2024年8月10日現在)と、新築時から大きく値上げしているため販売難易度はとても高くなっています。
※因みに5件中4件は私が本業でお世話になっている、タワー専門の仲介会社「TOWREZさん」が担当されています!
内覧予約が入ったとて、普通にご案内して「人気物件なんです!」と煽っているだけではいつまで経っても売れ残ってしまいます。
例えば40㎡のお部屋であれば
「北区内に同等の広さの部屋は非常に少なく、また近隣の「堂島レジデンスマークタワー」にも「パークタワー大阪堂島浜」にも、実は40㎡未満の部屋は1つもない!など、部屋の魅力を訴求するトークを準備するなど、仲介会社の力が試される時代が到来していますね。
※因みに5件中4件は私が本業でお世話になっている、タワー専門の仲介会社「TOWREZさん」が担当されています!
内覧予約が入ったとて、普通にご案内して「人気物件なんです!」と煽っているだけではいつまで経っても売れ残ってしまいます。
例えば40㎡のお部屋であれば
「北区内に同等の広さの部屋は非常に少なく、また近隣の「堂島レジデンスマークタワー」にも「パークタワー大阪堂島浜」にも、実は40㎡未満の部屋は1つもない!など、部屋の魅力を訴求するトークを準備するなど、仲介会社の力が試される時代が到来していますね。
110㎡以上の広い住戸率が高い
これは今の時世に合わせた興味深い傾向ですね。
昨今、投資目的で新築タワーを購入される投資家もが多いですが、彼らの狙う住戸は投資手法によって異なります。
短期で大きな転売益を狙う方は「上層階の広い住戸」を狙う傾向が見られるため「ブリリアタワー堂島」のこの商品構成は、そういった狙いを持つ一部の投資家には魅力的に映ったことでしょう!
特に、ホテル上の階層の広い住戸は、一撃で大きな転売益を狙える格好のターゲット。
第1期でも特に人気が集中しました。
また「大阪市北区」全体でも僅か3.0%しかない希少な広さのため、中古市場においてもそのニーズは高いことが予想されます。
高層階の広い部屋は、当然金額も高額になるため、デベロッパーとしては「売れ残った場合のリスク」を懸念してしまいます。
そのため、なるべく先に売ってしまって、後半に販売難易度の低い部屋を残しておくことで、スムーズに物件を完売を目指そうと考えます。
しかし近年、その発想が変わりつつあるので、次の章ではその内容について少し書いてみようと思います。
そのため、なるべく先に売ってしまって、後半に販売難易度の低い部屋を残しておくことで、スムーズに物件を完売を目指そうと考えます。
しかし近年、その発想が変わりつつあるので、次の章ではその内容について少し書いてみようと思います。
新築タワーマンションの供給戦略に関する考察
『新築販売時に、どの部屋から供給するべきか』言い換えると
『第1期1次の分譲住戸はどの部屋にするべきか』
これは非常に難しい問題です。
近年は「第1期より第2期の方が価格が高くなる」ことがまるで当然のような時代になっています。
その法則通りに、販売が進むにつれて値上げ出来る物件であれば、価格の上げシロが大きい部屋を後半に残す方がプロジェクト全体としては成功に繋がります。
その理由はいくつかありますので順番に挙げてみると・・・
【理由①】
第1期1次分譲前には、大量の広告を行い出来るだけ多くの問合せを集めます。
そしてその後、数カ月に及び事前案内会を行いますが、その期間の最も重要な目的は「価格検証」です。
一部の階層だけの「予定価格表」を提示しつつ、お客様の予算感や検討確度を確かめながら価格検証を進め、最終的には、契約が成立するであろう”最も高い水準”で価格を決定します。
その際、上層階の価格検証が最も難しいため、最も多くの反響が集まる第1期で上層階の価格検証を行わない選択肢は現実的ではありません。
【理由②】
デベロッパー各社にはそれぞれVIP顧客が存在します。
そして彼らは、属性が高いため、上層階の広い住戸を希望する確率が高い傾向があります。
VIP顧客の希望住戸を彼らに優先的に販売(アンダー販売)せずに、プロジェクトの後半での供給にするのはVIP顧客との関係性を考えると得策ではありません。
【理由③】
VIP顧客を除いても、第1期に問い合わせをしてくるお客様が「最も属性が良い」「最もその物件に地縁性がある」という傾向があります。
ついては、その最も条件の良いお客様に、最上階の高額な住戸を買ってもらえるか否かは、プロジェクトの成否に大きな影響を与えます。
そのため、最初で最後のチャンスをみすみす捨ててしまうリスクは大きいのではないでしょうか。
その他にも色々有りますが
主にこのような理由によって、第1期から「高層階の広い部屋」は販売対象住戸に含まれていることが多いのです。
では「ブリリアタワー堂島」の例で確認してみましょう!
「ブリリアタワー堂島」の第1期1次・2次対象住戸について
以下の表は「ブリリアタワー堂島」の価格表をイメージして作成しているのですが、グレーが「非分譲住戸」、黄色が「第1期1次・2次住戸」を表しています。
ひと目見てお判りいただけると思いますが、非常に極端な傾向が見られます。
なんと、ホテル上の上層フロアの住戸は、僅か「7部屋」を残して全て第1期で分譲しているのです。
その理由を少し想像してみます・・・
2021年11月頃の大阪市内のタワーマンションの相場感
「ブリリアタワー堂島」の第1期1次分譲は2021年11月で、その平均坪単価は概ね650万円でした。同時期に分譲がスタートした物件は
- ローレルタワー堺筋本町/385万円
- ザ・クロスシティタワー/360万円
- 梅田ガーデンレジデンス/670万円
- シエリアタワー大阪福島/350万円
また、2021年の中古タワーマンション相場は
2013年に竣工済みの近隣に建つ「堂島ザ・レジデンスマークタワー」で概ね360万円/坪。
同じく2013年に竣工済みの「グランフロント大阪オーナーズタワー」で概ね550万円/坪。
うめきたの期待感に沸く「グランドメゾン新梅田タワーザクラブレジデンス」で概ね400万円/坪。
このような相場感で考えると、「ブリリアタワー堂島」はかなりチャレンジングな価格設定でした。
少なくとも、デベロッパーである東京建物さんはそのように考えていたと推察されます。
このような相場感の時代背景でスタートした第1期1次であるため
チャレンジ価格で売り出しを行うが、それで上層フロアが売れなくて大コケすると大問題になるため、なるべく価格の高い部屋を最初にある程度売ってしまおうとしたのでしょう。
現在、第6期として販売が再開されていますが、
その販売価格は南西角/7階で坪単価821万円を予定しています。
更に、第1期でしかほぼ買えなかった希少性の高いホテル上のプレミアムフロアは現在中古市場で4部屋販売中。
その平均坪単価は、なんと1500万円超です。
その販売価格は南西角/7階で坪単価821万円を予定しています。
更に、第1期でしかほぼ買えなかった希少性の高いホテル上のプレミアムフロアは現在中古市場で4部屋販売中。
その平均坪単価は、なんと1500万円超です。
おまけに・・
第1期でしかほぼ買えなかったホテル上フロアに関して、もう1つ忘れてはいけないポイントがあります。
それは「フォーシーズンズホテルの会員権の購入権利」に関してです。
元々ホテル上の中でも特定の60室にのみ、その権利が付与されていました。
その60の枠に申し込まなかったオーナーさんもいるとのことで、その権利は今後再分配されるとの噂も。
今後、中古市場においてその会員権の行方は非常に注目です!
ホテル会員権があると、フィットネスやジム、プール、温浴施設などが使用できます。
その権利は、賃貸として運用する際に賃借人に引き継ぐことも可能(ホテル側の許可が必要)です。
また、売却時にその権利を引き継ぐことも可能ですので、その権利があるか否かはお部屋の資産価値に大きく影響することでしょう。
その権利は、賃貸として運用する際に賃借人に引き継ぐことも可能(ホテル側の許可が必要)です。
また、売却時にその権利を引き継ぐことも可能ですので、その権利があるか否かはお部屋の資産価値に大きく影響することでしょう。
あとがき
常に話題を集め続ける「ブリリアタワー堂島」に関して、何かしらの分析記事やあまり知られていないネタを集めた記事を書こうと思い筆を進めましたが、終わってみたら自由に書きすぎて、何を書きたい記事なのかよくわからない内容になってしまいました。
無理やり結論めいたことを書いて〆ようと思いますが、
ホテル併設型のタワーマンションとして大阪を代表するマンションがここ「ブリリアタワー堂島」です。
今後も続くであろう、ホテル併設型タワーのベンチマークとして今後も注目を集め続けることになるでしょう。
※実は今大阪市内で同様の計画の噂も耳にしていますが、詳しくはまだ書けないので・・・
中古市場においても、今後多数の取引が予想されますし、
オーナーさんにおいては売却するときにどの仲介会社に依頼するべきか悩ましい点もあると思います。
※売主である東京建物系列の仲介会社は大阪では全然実績も知名度もないですし・・・
また、ホテル併設であるが故にそのサービスも複雑です。
その価値を理解して伝えるには知識も技術も必要になることでしょう。
私であれば「買う」にしても「売る」にしても、
今回、分析させていただいたような内容くらいは知っていて当然と考えている営業スタッフに任せたいと思います。
特にプレミアムフロアの住戸を売買するなら、会員権の仕組みについては深く理解しておいて欲しいですね!
今回の記事が「ブリリアタワー堂島」の売買をご検討される方々や仲介会社のスタッフさんにとっての一助となれば幸いです。
ホテルの会員権についてはもっと詳細な情報を共有したいと思いますので、
ブリリアタワー堂島の記事、また続編書かせていただくかもしれません。
ブリリアタワー堂島の記事、また続編書かせていただくかもしれません。
「ブリリアタワー堂島」の現在の相場感が分かるアプリに関する告知
大阪のタワーマンション専門仲介会社TOWERZさんと共同で開発をさせていただいたアプリ「TOWERZ CHECK」に関して少し告知させていただきます!
このアプリは、所有するお部屋を登録すれば
・ワンクリックでそのお部屋の「査定額」が表示される
・相場変動に応じて「査定額」が随時更新される
このような機能を持つ、結構面白いスマホアプリです。
もちろん「ブリリアタワー堂島」の査定額算出にも対応しております!
売る気がないオーナー様でも気軽に売却相場をチェックできる
不動産の査定を依頼すると、営業マンから激しく営業されてしまいます。一括査定サイトに登録すると複数の会社から鬼のように電話がかかってきます・・・
今直ぐに売る気がないからそれは困るけど・・・今売ったらいくらぐらいになる(いくら儲かる)のかは知りたい。
そんなニーズが非常に多いと考え、
「アプリに登録するだけで査定額が分かる」という、もっと不動産査定のハードルを下げることを開発の背景として取り組みさせていただきました。
新機能「未竣工」の新築タワーにも対応スタート
これは金額の算出がかなり難しいのですが、現在、投資目的で新築タワーマンションを買う方が増えていることから大きなニーズがあるのではないか?と思いリリースに踏み切りました!
現在の対応物件は
・グラングリーン大阪ザ・ノースレジデンス
・ザ・パークハウス大阪梅田タワー
などですが、どちらもかなりの反響を得ていると聞いています☆
当該スマホアプリの詳細およびダウンロードは<コチラからご確認ください>
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