目次
「西院」を一言で表すと
西院を一言で表すなら、たぶんこういう路地だ。
スナック。
王将。
雑居ビル。
そして・・・おふくろ。

少し夜の匂いがする。


でも、京都で働く人たちの日常は、案外こういう場所で回っている。

マンション建設が止まらない、という。
気づけば、西院周辺でコンパクトマンション供給が連鎖している
まずはプレサンスコーポレーション。南北に伸びる佐井通から高辻通の一本北を東へ。

通り(高辻北通)の北側に現れたマンション計画地。

・右京区西院西平町13番の一部/矢掛町22番19
・延べ面積1993.39㎡
・建築物の高さ31m
・11階建
・32戸
・株式会社プレサンスコーポレーション
(建延1993.39㎡×専有部分70%〜80%)÷32戸
1LDK・2LDK中心の都市型レジデンスだろうか。

さらに目立つのが西大路通沿いのツクヨミホールディングス。この会社名を見かける事が多くなった。


(仮称)京都市右京区西院平町
・京都市右京区西院平町37番2
・延べ面積2898.72㎡
・建築物の高さ30.99m
・11階建
・71戸
・株式会社TSUKUYOMI HOLDINGS
(建延2898.72㎡×専有部分70%〜80%)÷71戸
シングル(単身者)向けの1K、1DK、1LDK。

そして、西大路五条の北東角にはサムティの巨大なマンション計画地が。

西大路通側の標識には
(仮称)京都市右京区西院南高田町1(西)
・京都市右京区西院高田町17番
・延べ面積7729.19㎡
・建築物の高さ30.99m
・11階建
・146戸
・サムティ株式会社
(延べ面積7729.19㎡×70%〜80%)÷146戸=1戸あたり専有面積@37㎡〜42㎡
シングル(単身者)や二人暮らしに最適なゆったりとした1LDK、2K、2DK。

五条通側の標識には
(仮称)京都市右京区西院南高田町Ⅱ(東)
・京都市右京区西院高田町17番2
・延べ面積3606.29㎡
・建築物の高さ19.99m
・7階建
・100戸
・サムティ株式会社
(延べ面積3606.29㎡×70%〜80%)÷100戸=25㎡〜28㎡
シングル(単身者)向けの1R・1K。


さらに西大路五条の南、西大路通沿いには再びツクヨミホールディングス。
(仮称)SE西院ソルテラス
・京都市右京区西院東中水町6,5の一部、西院中水町16
・延べ面積6402.77㎡
・建築物の高さ30.87m
・11階建
・154戸
・株式会社TSUKUYOMI HOLDINGS
(延べ面積6402.77㎡×70%〜80%)÷154戸=29㎡〜33㎡
シングル(単身者)向けの1K、1DK、1LDK、2K。

向かいにはレクサス

南にはスタバ


さらに、さきほどのツクヨミ計画の西にはさらにツクヨミ

・京都市右京区西院西溝崎町35番
・延べ面積4354.46㎡
・建築物の高さ28.58m
・10階建
・108戸
・株式会社TSUKUYOMI HOLDINGS
(延べ面積4354.46㎡×70%〜80%)÷108戸=28㎡〜32㎡
シングル(単身者)向けの1K、1DK、1LDK、2K。

その隣には日本ホールディングス

・京都市右京区西院西溝崎町36番、37番
・延べ面積5393.41㎡
・建築物の高さ26.53m
・9階建
・152戸
・日本ホールディングス株式会社
(延べ面積5393.41㎡×70%〜80%)÷152戸=24㎡〜28㎡
シングル(単身者)向けの1K、1DK。

さらに、その南側でも建設中の建物は日本ホールディングス。標識はなかった。

西院から四条通を西へ。京都ファミリーを越え、新福菜館の手前にプレサンスコーポレーションでなく「プレサンス」のマンション計画。


・京都市右京区西院西貝川町31番3
・延べ面積11037.07㎡
・建築物の高さ30.99m
・11階建
・296戸
・株式会社プレサンス
(延べ面積11037.07㎡×70%〜80%)÷296戸=26㎡〜29㎡
シングル(単身者)向けの1K、1DK、2K。

こうして見てくると面白いのは、ファミリータイプがほとんど見当たらないことだ。
多くは25〜35㎡前後。
単身、
DINKS、
投資、
セカンド。
今の西院で起きているのは、“家族の街化”ではなく、都市居住の圧縮なのかもしれない。
そしてもう一つ。
計画概要を見ると、「30.99m」の文字が何度も現れる。西院周辺で進んだ高さ規制緩和。
それが、京都西側の風景を静かに変え始めている。

コンパクトマンション大量供給の理由
今回の供給の多くが、
- 25㎡〜33㎡
- 1R〜1LDK
- コンパクト2LDK
に集中しており、逆に70㎡超ファミリーがほぼ無い。これは偶然ではない。
その理由は何なのだろうか?
理由① 土地価格高騰
西院ですら土地が高い。
すると、70㎡ファミリーを作ると、販売価格が一気に高くなる。でも西院で8000万〜1億レンジは、まだ市場が薄い。だからデベは、「単価を維持しながら総額を抑えられる」コンパクト住戸へ寄る。
理由② 京都都心に住めない実需
今の京都は、
- 烏丸
- 田の字
- 御所南
が高すぎる。
でも、
- 京都に住みたい
- 大阪通勤したい
- 賃貸脱出したい
層は大量にいる。
そこで西院。つまり今回の供給って、“京都都心の代替地”。
理由③ 投資と実需の境界が曖昧
25〜35㎡帯って、
- 単身実需
- DINKS
- セカンド
- 投資
全部狙える。デベからすると非常に扱いやすい。だから供給が集中する。
理由④高さ規制緩和がかなり大きい
今回かなりの案件が、
- 高さ30.99m
- 11階建
に集中してる。
これ、「偶然」ではない。
2023年、京都市は京都市の一部のエリアの高さ規制を緩和した。西院〜西大路五条周辺は、幹線道路沿いを中心に高さ規制緩和の恩恵を受けるエリアとなった。
つまり、以前なら7〜8階程度だった場所に、10〜11階クラスを載せやすくなった。これが今の供給ラッシュの土台。

行政が描いた「西院」〜ジオ京都西院〜
京都市が西院周辺で進めた2023年の高さ規制緩和。※京都市資料

背景には、人口減少への危機感があった。
都心部の住宅価格上昇。
子育て世代の市外流出。
若年層の定住率低下。
その受け皿として、西院〜西部エリアは期待されていた。

その流れを象徴していたのが、「ジオ京都西院」だった。高さ規制緩和後、西院エリアで登場した大規模ファミリー系マンション。

110超のショップが入る「イオンモール京都五条」近接するファミリーマンション。

総合スーパー「イオンスタイル」を核に、「無印良品」や「スターバックスコーヒー」「GU」など110を超えるジャンルの専門店が集結。食品売り場と薬局は夜23時まで営業。
「都心近接で子育てできる京都」
そんな京都市の意図とも重なる計画だったように思う。
阪急西院。
生活利便。
大阪アクセス。
京都市としても、西院〜エリアを、若年ファミリー定住の受け皿として期待していた節がある。

市場が求めたのは“広さ”ではなく“場所”だった
しかし、市場が選んだ「西院」は少し違っていた。
実際に供給されたのは、
25〜35㎡中心のコンパクト住戸群だった。
単身。
DINKS。
投資。
セカンド。
もちろん、
それが悪いわけではない。
ただ、
行政が思い描いた
「ファミリー定住促進」とは、
少し違う景色が広がっている。

京都都心は高すぎる。
でも、
京都には住みたい。
大阪にも通いたい。
その需要に、
最も現実的に応えたのが「西院」だった。
結果として西院は、
“家族の街”というより、
「都市居住の受け皿」として膨らみ始めている。

西院は、少し雑で、少し古い。
昼なのに夜の匂いがする。
でも今、京都で最もリアルに“人が流れ込んでいる街”のひとつになっている。
おわり
[スムラボ編集部より] 本ブログ記事の情報は投稿日時点のものです。現在の販売情報はLifull Homesをご参照下さい。
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