【モデルルーム訪問17】ライオンズ岐阜プレミストタワー35(とりあえずこれ買ってあの”本命”を待とう!)

ごきげんよう。こうです。

先日、「ライオンズ岐阜プレミストタワー35」の棟内モデルルームに訪問しました!

実はモデルルーム自体は2年ぐらい前に行ってましたが、その際はなんだかんだ生活圏外であったため特に興味が持てませんでした。今回、一身上の都合で再検討してまして、実物を見て色々と気づきがあったので備忘録として残そうかなと。

▲外観 周囲に高い建物がないためかなり目立つ


そういえば、本物件の公式HPがかなり”ポエミー”だったのでちょっとネタにしてましたね。


とりあえず、いつもの如く物件概要から見ていきます。

物件概要

所在地:岐阜県岐阜市徹明通2丁目18番地
交通:名鉄名古屋本線「名鉄岐阜」駅 徒歩11分
東海道本線「岐阜」駅 徒歩13分
完成時期:2023年2月
総戸数:335戸(一般分譲対象戸数299戸)他にゲストルーム、防音ルーム、スカイラウンジ各1戸
敷地面積:6467.71㎡
構造・階建て:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、地下1階、地上35階建て、陸屋根、共同住宅
用途地域:商業地域
分譲後の権利形態:敷地・建物共用部分は所有権の共有、建物専有部分は区分所有/管理員通勤方式
駐車場:303台 (自走式立体駐車場303台 月額使用料:14,000円~17,000円/台
駐輪場:388台 月額使用料:200円~300円/台
バイク置き場:8台 月額使用料:1,500円~2,000円/台
売主:株式会社大京、大和ハウス工業株式会社
管理会社:株式会社大京アステージ
施工会社:戸田建設株式会社
設計会社:戸田建設株式会社一級建築士事務所

掲示板:ライオンズ岐阜プレミストタワー35ってどうですか?

2023年9月時点で完成から半年で40戸ほど残っているようです。2年前のモデルルーム訪問時のイメージからすると思ったより売れているなという印象です。というのも、岐阜県のマンション供給戸数は年間せいぜい200戸ほどなので、本物件だけで1.5年分の供給量と考えると、竣工前に完売しないのはある意味当然なので(当たり前ですけど、同時期に販売している他のマンションもあるわけで)。

その他、ざっくり物件概要のポイントを整理すると

  • 大京と大和ハウスのJV。「ライオンズ」と「プレミスト」の両ブランドが入ったダブルネームの物件名はマンクラ心をくすぐる(笑)
  • 最寄り駅から徒歩11分、13分なので完全に「駅遠」。
  • 地権者住戸が意外にすくない
  • 大規模タワーだけあって敷地面積は6千㎡越え
  • 駐車場は総戸数の約90%(しかも自走式)
やはり再開発タワーというのが本物件最大の売りですね。駅からは遠いですが、それを補って余りあるだけの魅力はあると思います(詳細は後述)。

数字を付ける謎の”ノリ”

実は、JR・名鉄の「岐阜」駅周辺は知る人ぞ知るタワマンのメッカ
  • 岐阜シティ・タワー43(マンション名:スカイアークス) 2007年9月築
  • 岐阜スカイウイング37(マンション名:ザ・ライオンズ一条タワー岐阜)2012年9月築
  • 岐阜イーストライジング24 2016年3月築

▲左が岐阜シティ・タワー43、右が岐阜スカイウイング37


先発は、「岐阜シティ・タワー43」。この物件名は公募で決定されたので数字が付いたのは偶然というわけ。つまり、後発の「岐阜スカイウイング37」が数字を付けることを勝手に継承したたと推測される。

ちなみに、東海地方で最も高さのあるタワマンはこの「岐阜シティ・タワー43(スカイアークス)」の162.82m。2番目が名古屋市熱田区の「ザ・ライオンズ ミッドキャピタルタワー」の161.85m…もっとがんばれ名古屋(まぁ、岐阜シティの方は下駄に商業施設が入っているので階高がかさ増しされてるけどね)

 

▲岐阜イーストライジング24


そして、「岐阜イーストライジング24」も数字を付けることを継承したので完全に岐阜の高層タワーは物件名に数字を付ける流れが浸透。

ちなみに×2、この「岐阜イースト~」は写真の通り上層階の3層だけが分譲になっていて、下層階はサ高住の「ジョイフル」と賃貸マンションが入居している(なので将来、中古売り出しがあったらかなりレア)。

 

物件周辺

▲周辺地図


岐阜は、地方にありがちな「駅」と「市街地」が離れているという構図(昔は、人が暮らす市街地の方が先につくられて、人が住まない場所に鉄道を通したので。とはいえ、現在ではJR「岐阜」駅は直結の商業施設「アクティブG」と「アスティ岐阜」があり、食事や買い物が不便というわけでもないので、前述の通り、駅前もマンションが多く建設されている。)。

地図の右上の緑は「金華山」の麓。その頂上付近に「岐阜城」があり、ここから織田信長が天下統一を目指したのでスーパー由緒あるエリア。夏には大規模な花火が「金華山」方面の「長良川」で打ち上げられることもあり、本物件でも「金華山」と花火が拝める北東方面がやはり人気であった模様。

▲本物件と周辺施設の位置関係


本物件は駅から離れた市街地の「柳ケ瀬」エリアの最南端に位置する。もともとあった商店街の一部を再開発した形で、北側は岐阜タカシマヤ、道路挟んで南は金公園。東は商店街隣接という面白い環境。

本物件の下駄も商業施設(柳ケ瀬グラッスル35)になっていて、核店舗の「Vドラッグ」や市が運営するジムや子育て支援施設が入っている(詳細は公式HP)。

リモートワークや在宅での仕事が増えてきた現在では、自宅の足元の強い(買い物施設やエンタメが充実している)ことは今後も評価される立地でしょう。

再開発事業は”令和のお金配り”?

この物件は「高島屋南地区第一種市街地再開発事業」という正式な再開発事業。

以前、スムログのミッドライズタワー多治見レビュー記事で書いた通り、再開発事業で建てられたマンションを購入すると、国や行政から補助金が出ている分だけ、価格以上の恩恵を得られる可能性が高い(ミッドライズタワーではモデルルームで具体的に一戸あたり1,100万円お得!なんて説明があった)。

本物件については以下のように補助金が出ている。

再開発ビルの総事業費は約220億円で、国が約41億円、市が約30億円、県が約11億円を補助した。

「Wikipedia」より

総事業費の1/3(これは法律で決まっている数字)のお金がもらえている。

通常、民間のマンション事業(通常の開発)の収支はざっくり以下の通り。

粗利 = 販売総額 ー(建築費 + 土地取得費)

言うまでのなく、不動産価格(土地の価格)が高騰、かつ、材料費や人件費などの建築費も高騰しているで販売総額を全力で上げなければ利益は出ない。つまり、購入者はどうしてもデベロッパーの都合上、高値で買わされることになる。

対して、再開発事業では以下の通り。

粗利 = 販売総額(保留床部分) + 補助金 ー 建築費

※保留床とは建築費を提供することでディベロッパーが取得できる権利部分(対して地権者が取得できるのが権利床)

▲権利床、保留床のイメージ 出典:https://www.nomura-re.co.jp/business/redevelopment/redevelop/work.html


建築費は通常の開発とイーブンとしても、土地取得費は存在せず(もちろん保留床部分の販売しかできないけど)、補助金がプラスされるため、事業の収支に余裕が生まれる。その余裕が設備仕様や躯体のクオリティを上げられるという仕組み。

逆に言えば、いくらデベロッパーは事業において利益を上げることが目的といっても、国や行政が絡んでいる以上、補助金を丸ごと”ポッケナイナイ”することは難しい。かといってその分販売価格を安くすることも、補助金をそのまま購入者へ横流しするようなものなので難しい。なので、通常は建物躯体や設備仕様のクオリティを上げることで還元することになる。

いずれにせよ、金銭的な利益が欲しければ、再開発事業のマンションを積極的に狙っていくべきで、Twitter(X)でお金配りおじさんのフォローやリポストをしてる場合じゃない。

 

共用部

実際の共用部を見せてもらいました!(ただ写真はSNSとかに載せるなと言われたのでいつも通りHPの画像から拝借)

▲エントランス 公式HPより


黒を基調にしているということで、エントランスも黒を基調にした色使い。HPの画像よりも実物の方が良い意味で暗めでカッコよかったです。ソファもブラックの革張り(おそらくコルビュジェ)で雰囲気抜群!コンシェルジュカウンターもしっかりとデザイン性の高いものになってますね!

共用施設は以下の通り。しっかりとタワーらしい施設が揃ってます!だだ、入居が始まっているので実物は見れませんでした。。。残念
中でも楽器の演奏練習や、映像鑑賞なんかに使える防音ルームは特徴的ですね。
  • ゲストルーム
  • スカイラウンジ(25階)
  • パーティールーム
  • 防音ルーム

▲自走式駐車場 公式HPより


自走式駐車場は、2階~3階が商業施設用、4階~屋上(8階)が住民用。住民用は5階部分のみがマンション本体と繋がっているので、車を利用する人は自分の住戸階から5階に降りて、駐車場に入り、さらに自分の車の置いている階に階段かエレベーターで移動する。

ある意味、この駐車場が本物件の目玉みたいなところある。駅から離れているとはいえ、周辺マンションはほぼ駐車場は機械式だし、もちろん岐阜は車社会ですからね。足元の買い物利便性の高いタワマンに住みながら、快適なカーライフを実現できるのは大きい。将来の資産価値にも大きく影響してくるでしょう。

ただ、5階のみからマンション自体と出入りできるのであれば、5階部分の月額料金はもう少し高くすべきでしたね(今は千円ぐらいの差)。これじゃあ抽選したとはいえ、単純に不公平だし、実際、5階は全区画埋まっているらしいので、もっとマンションの収入を増やせたのにもったいない。

モデルルーム

モデルルームは実際の住戸を見せてもらいました!11階南西80平米角部屋!

▲DDタイプ 3LDK 83.21㎡ 11階


角部屋らしい解放感はもちろん、2面のダイレクトウィンドウは見事で、この形は今の名古屋のマンションでもなかなか拝むことができない構造。

写真の通り、角に柱は来てしまっているし、窓上の下がりもそれなりにある(天井高:2,500mm、サッシ高:2,080mm)けど、窓はきっちり足元まであるので、解放感は全く悪くなかった。

▲モデルルームベランダからの景色


特にこの南西角は、金華橋通りの車の動きがあるので夜景も飽きることがなさそうなのもGood。11階だけど本物件は4階までは商業施設なるので実質15階ぐらいの高さがあるので、抜け感もされなりにある、マンクラ視点では岐阜駅前のタワマンを拝むことができるのもいい(笑)。角部屋買うなら道路沿いアリだなぁ

間取りと価格

残っている代表的な間取りを紹介します。2023年9月現在では26階以上はすべて売れたらしく、それ以下の階数での案内でした。



▲DDタイプ 83.21㎡ 3LDK12階 5,230万円(坪208万円)

先ほどのモデルルームと同タイプ。角部屋にしてはあまり廊下が長くないので面積効率は良い。

ただし、トイレの位置がだいぶイケてない。しかも、80㎡越えで浴室サイズは1418は残念過ぎる。

あと細かいけどリビングダイニングに収納が全くないのは個人的には結構マイナス。



▲DGタイプ 69.01㎡ 2LDK10階 3,810万円(坪183万円)
9階  3,800万円(坪182万円)

こちらも別のモデルルームと同タイプ。縦長リビングにはなるものの、その分、家具配置がしやすく効率よく使えるという見方もできる。

しかも、洋室2つがリビングアウト(PP分離)できているのもかなり魅力的。

実物見ると、共用廊下側に面した洋室1の窓が腰窓ではなく、足元までのあるサッシになっている(下部はすりガラス)なので、光を取り入れやすくなっているのがよかった(しかも、玄関側からみると少し華やかになっているように感じた)。

▲CGタイプ 69.34㎡ 2LDK


19階 4,100万円(坪195万円)

こちらは先ほどのDGタイプと同じ縦列の高層階。こちらは洋室2がリビングインしているので間取りの出来としては劣る。間取りをとるか眺望をとるか悩みどころだけど、この価格差なら高層階の方が資産価値的にはよいだろうなと(眺望が中古内覧時に与える影響が一番大きいので)。

▲CJタイプ 65.75㎡ 2LDK


21階 3,920万円(坪197万円)
18階 3,890万円(坪196万円)

こちらは東向きの高層階2LDK。中住戸ながら、2つの洋室がバルコニーに面しているワイドスパンが魅力的な間取り。リビングのサッシも3枚分なので中住戸ながら解放感もよさそう。

東方面は金華山や長良川が拝めるので眺望の魅力もあるので、本物件の2LDKでは面積が小さい方ではあるものの、紹介した2LDKの中では一番お得感があると感じた。

設備仕様と維持費

設備仕様は以下の通り

良い点
  • 二重床
  • 玄関前カメラ
  • ディスポーザー
  • 食洗器
悪い(イケてない)点
  • 自動吸気シャッターあり
  • タンク式トイレ
  • 浴室ブランケットライト
  • キッチン天板が人工大理石
  • 洗面台下の扉にソフトクローズなし
まぁ、地域的には上記の良い点が丸ごとないみたいなマンションが大半なので、このクオリティで御の字というか、特に違和感は感じない。

維持費は、管理費が289円/㎡、修繕積立金が151円/㎡。管理費は共用施設とコンシェルジュを考えれば若干安めの水準。修繕積立金は相変わらず全然足りないけど、自走式駐車場なので将来の不安要素は他のタワーマンションに比べればそれほどないのが救いかなと。

本命の駅前ツインタワー

さて、記事タイトルに書いた”本命”は、そう、駅前のツインタワー!「岐阜駅北中央東地区第一種市街地再開発事業」!

▲イメージパース ツインタワーの間に本物件が見える


▲開発の位置関係


概要はこのサイトがわかりやすくまとめている。

注目すべきは
  • ペデストリアンデッキ直結
  • 34階建てのツインタワー
  • 低層階は商業施設、上は分譲マンション
  • 2棟のうち1棟の分譲は積水ハウス、もう1棟は野村不動産
いやぁ、名古屋でしのぎを削ってる積水と野村の2社が同じ意匠(外観デザイン)で同時にタワマンを販売するってだけヨダレもの。

ちなみに岐阜県ではこの再開発の場所が公示地価が一番高い(とは言っても名古屋では千種駅前ぐらいの地価)。

本来であれば、駅目の前のこの場所が一番初めに開発されてもおかしくはないはずだけど、やはり、大規模な再開発だけあって、地権者との交渉が長引いたのであろう。この場所を分譲してくれるっていうだけで地権者やデベロッパーに感謝するレベル。

さまざまなメディアのパースを見ると、建物の上部は穴が開いている(ドーナッツ型)わけではなさそうなので、おそらく、建物の中心にタワーパーキング&マンション内は内廊下になるのではないかなと。となると、自走式駐車場ではなかった場合(というか開発面積的に絶対そうだけど)、本物件はその点で差別化できているのは注目ポイント。

兎に角、岐阜に地縁があるなら親戚から金集めてでも総力戦で狙いに行くべきマンションであることは間違いない。これを買えるチャンスがあるにもかかわらずスルーしたら、末代まで一族で笑い種になるレベル(孫「じいちゃん、駅前のタワマン新築の時買わなかったなんてセンスなーい。」なんて将来言われなくないでしょ)。

まとめ

ぶっちゃけ超ほしくなった(単純)。角住戸の解放感は印象がよかった。

まず、共用部が黒基調で非常に高級感があったというのが第一印象。しかも、相対的には設備仕様やた建物躯体のクオリティも高く、加えて、自走式駐車場なのは非常に魅力的。

岐阜市は今後は名古屋のベッドタウンという立ち位置に加えて、駅前から柳ケ瀬エリア付近まで地続きで開発が進めば住居性も資産性も安泰で、面白いエリアになるだろうなと。

とりあえず、本命の駅前ツインタワーが完成するまで、本物件に住むというのはかなり賢い選択肢になるろうなと。駅前ツインタワーも順調に進んで2028年完成だし、恐ろしく価格が高いかもしれないしで、賃貸で待つというののリスク高いですからね。もちろん、現状の駅周辺のタワマンの中古を買って待つというのもアリだけど。

営業マンは駅前ツインタワーは、本物件の1.5倍ぐらいの価格になるんじゃないかと言ってたけど営業トークのはったりには聞こえなかった(本物件が平均坪200万円ぐらいなら,坪300万円オーバーは十分あり得る価格)。

いずれにせよ、遅ればせながら、本物件を購入&入居された方々、おめでとうございます!

それでは!

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ABOUTこの記事をかいた人

1989年神奈川生まれ。名古屋市在住の限界独身サラリーマンブロガー。これまでに実需・投資で複数回マンションを購入した経験を活かして、購入検討者向けのお役立ち情報を発信しています。婚活はお休み中。

[寄稿] マンションコミュニティ:スムラボ派出所スレ

2 件のコメント

  • より:

    高島屋閉店のニュースを知りました。この物件の資産価値は大丈夫でしょうか。名古屋と違って岐阜は毎年地価が下がっているので気になります。

    • コメントありがとうございます

      直近、9月発表の公示地価では商業地は横ばいでしたね(一応事実だけ)
      https://biz.chunichi.co.jp/news/article/10/68310/

      高島屋の閉店はプラスではないですけど、それだけでこのマンションの価値が大きく下がったとは思わないですね。
      資産価値の定義によりますけど、タワーマンション特有の階数からくる価格の歪みで、実は周辺のマンションと階数合わせ(10階なら10階同士で比較)すると割安なことがわかりますので、中古でもあまり寝下がらないでしょうから資産価値はありますよ。
      仮に、このマンションで資産価値がないとするなら、岐阜では一切住宅を買わない方がいいでしょうね。

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