やっと来れた、つけ麺きらり
つけ麺きらりに、やっと来れた。
前回、伏見 中書島を歩いたときに食べられなかった「つけ麺きらり」。
「わざわざ中書島まで食べに行く」とXでもコメントをもらい、ますます食べたくなっていた。
今回こそはと、再び中書島へ。
だいたい行き当たりばったりで街を歩いているので、前回は14時半までの営業だとは知らず、見事に空振りした。
実は今回が、4度目の正直だった。
店の前には5人ほどの行列。
私の後ろには外国人カップル。そのほかは若者のグループ、学生、近所の人、そして私のように、わざわざ食べに来たような人。
いろんな人が並んでいる。
ようやく念願のつけ麺を食べ終え、中書島から丹波橋、大手筋へ歩き始める。
20代後半、私はこのあたりに住んでいた。
あの頃は、伏見がこんなに面白い街だとは思っていなかった。
中書島、駅前では新しい建物が建ち始めていた
つけ麺きらりを出て、中書島駅前へ。いったいどれほどこの通りを撮影し、歩いたのかと我ながら呆れるが、飽きずに歩いている街だ。
それでも、私には見慣れた街は見えない。
駅前で、周囲の建物よりひときわ高く見える建物が建設中だった。
低層の建物が多い中書島の駅前で、すでにその存在感はかなり大きい。
「事業用・医療用 テナント募集中」とある。
この鄙びた通りには、何やら不釣り合いにも見える背の高いビルが建つ。
けれど、時間がたてば、きっと街に馴染んでくるのだろう。
一方、駅前の不動産会社が入っていたテナントには「管理」と貼られている。
店前に貼ってあった物件資料も、なくなっている。
メインストリートのどんつきに見える町中華「揚子江」が、将棋の王のように見える。
さらに龍馬通沿いには、長らく「テナント募集中」の大型町家物件。
東へ逸れると「黄桜」の酒蔵があり、ロケーションは抜群だが、それなりの家賃が発生しそうだ。
一体、何の業種ならペイできるのだろう?と考える。
そして相変わらず「家守堂」は賑わっていて、クラフトビールが飲みたくなるのをグッとこらえる。
中書島を歩いていると、街が変わっていることと、街がなかなか変わらないことが、同時に見えてくる。

クラフトビールと日本茶の専門店家守堂は、明治初期に建てられたお茶屋「安本茶舗」の京町家を改装し、2019年6月に開業。店内には小さな醸造所が併設されている。
大手筋から南北へ、細かな変化が広がっている
真っ直ぐ歩くと、納屋町商店街。まず、なかなか見かけることがなくなった「結納」の文字が目に入る。
大手筋を越えれば、風呂屋町商店街へ続いていく。
お店は大手筋に集中しているように見えたが、実は南北にも伸びているようで、小さな飲食店が目につく。
新しい店が、ぽつぽつと生まれている。
大手筋のような大きな商店街の賑わいとは少し違う。
けれど、その賑わいが南北の通りへ少しずつ広がっているようにも見える。

「うな希゛希々花(ののは)京都伏見店」は、2026年2月開業

イタリア料理「TURA (トゥーラ)」 9月1日開業予定

「ごはん屋 あそ虎」は、2023年7月に開業

チーズケーキ専門店「sammo(サモ)」は、2025年8月に開業
以前から改修していた町家の連棟が気になり、見に行くと、その一角には「テナント募集」の貼り紙。
古くて居住には適さなくなった町家は取り壊されることなく収益物件として生まれ変わろうとしている。
マンション開発もありえそうに思えたNTT西日本伏見別館の跡地は、「テナント募集」。
取り壊されていた竹田街道沿いの「日本生命伏見ビル」も気になっていたので、見に行ってみる。
建築標識には「日本生命保険相互会社」。
建て替えられるのは、2階建てのオフィスだった。
(高さ規制が厳しいのだろうか?)
土地が動けば、マンションになる。
そんな単純な話でもないようだ。
大手筋で進む、いくつもの変化
京阪「伏見桃山」駅出口横には、ここは大阪か、とも思わせる「1杯39円」の看板。
その目の前で、大手筋最大の変化が始まっている。
駅前の三井住友銀行跡地。
隠れるように「エスコン」の名前がある。
エスコンのニュースリリースによると、ここには商業施設が計画されている。
そのバリケードの前、通り上では服を売っている。
隣では野菜を売っている。
新しい商業施設が生まれようとしている場所の目の前で、服と野菜が売られている。
実に大手筋らしい光景だ。
野菜横のマクドナルド跡地では建て替えが進んでいる。
建築標識を見ると「マクドナルド伏見桃山新築工事」。
建築主の欄には「日本マクドナルドホールディングス」とある。
どうやらここは、テナントとして借りている土地ではなく、マクドナルド側が土地を所有しているようだ。あくまでも推測だが。
マクドナルドは、ハンバーガーを売るだけの会社ではない。
「立地」を押さえることも、ビジネスの重要な部分だという。
そう考えると、大手筋の一等地で建物を建て替え、営業を続けようとしていることも少し違って見えてくる。
一方、大手筋の餃子の王将は閉まったままだ。
「プラザ大手筋」の解体が進んでいる。
イオンは活況だ。
その一方で、デイリーカナートイズミヤは静かな印象を受ける。
同じ伏見の商業地でも、人の流れや店の勢いには違いがあるようだ。
そんな大手筋の地価も、いま大きく動いている。
2026年の路線価で、大手筋商店街がある伏見区新町4丁目の路線価は、前年比17.6%上昇した。
大手筋を歩いていると、新しくなるもの、なくなるもの、残り続けるものが、同じ通りの上に並んでいる。
阪急阪神不動産の新マンション計画
大手筋のすぐそばに、桃陵市営住宅団地がある。
築60年以上の住棟もある、27棟596戸の大きな市営住宅団地だ。
けれど、この団地の立地を見ると、そのポテンシャルに驚く。
JR、近鉄、京阪の3社4駅が500m圏内。商店街やスーパー、医療施設、学校も徒歩圏内にある。
古い市営住宅の前には、パラドールとプレサンスロジェの分譲マンションが並んでいる。
どちらも販売はスムーズに進み、完売した記憶がある。

プレサンスロジェ伏見桃山(完成2018年・83戸)、奥にパラドール伏見桃山グランプレイス(完成2015年・82戸)
そして、この桃陵市営住宅団地は再生へ向けて動いている。
南側の活用予定エリアでは分譲マンションの建設案もあったが、入札は不成立に終わっている。
それでも京都市は再び事業者選定を進めている。
古い住宅地が、少しずつ姿を変えようとしている。

さらに丹波橋方面へ歩く。
桃山水野左近東町では、以前、睦備建設が戸建て分譲を行っていた。
約40坪のゆとりある戸建分譲で販売時にはすぐに売れていた記憶がある。
そして、そのすぐ近くでは、阪急阪神不動産が新しいマンションを計画している。
日本郵便の社宅跡地。やっと動き始めたか、という印象だ。
桃山水野左近東町では、阪急阪神不動産が新しいマンションを計画している。
24号線沿いにも接道している阪急阪神不動産マンション計画地
日本郵便の社宅跡地。
やっと動き始めたか、という印象だ。
そういえば、この計画地のすぐ近くでは、以前、睦備建設が戸建て分譲を行っていた。
約40坪の戸建てで、販売時にはすぐに売れていた記憶がある。
戸建てが売れ、そのすぐ近くで今度はマンションが計画される。
このあたりは、住宅地として選ばれているのかもしれない。
計画は5階建て、62戸。延床面積は約5,549㎡。完成は2028年6月下旬の予定だ。
最寄りは近鉄丹波橋駅まで約550m、京阪丹波橋駅まで約700m。
近鉄と京阪の丹波橋駅は、連絡通路でつながっている。
私が利用していたのは「近鉄丹波橋駅」。
私の中では、どちらも少し地味な駅だった。
でも、改めて歩いてみると、
近鉄丹波橋駅には成城石井がある。
改札内にはビアードパパ。
ホームにはファミリーマート。
昔の記憶とは、少し違った風景がそこにあった。
さらに丹波橋通を西へ歩く。
20代後半、私はこのあたりに住んでいた。
当時は、夜遅くなると丹波橋通にお店はなく、晩ご飯を食べるために、1駅南の桃山御陵駅まで電車に乗っていた。
その頃には何もないと思っていた丹波橋通に、今はスーパーがあり、100均があり、衣料品店があり、ドラッグストアがある。
さらにその先に、私が住んでいたマンション。
そして、その先では「エステムコート伏見丹波橋」が分譲されている。

京阪「丹波橋」駅徒歩12分、近鉄「近鉄丹波橋」駅徒歩14分。
7階建て88戸のマンションだ。
第一期は即日完売。現在は第二期の販売が進んでいる。
あの頃の自分が今の丹波橋を歩いたら、どんな街に見えるのだろう。
20代後半の私は、すぐ近くに酒蔵があることにも、たいして興味がなかった。
酒も、今ほど飲んでいなかった。
夜になれば、大手筋の王将へ行く。
それくらいしか、この街の記憶がない。
それが今は、伏見を歩くことが面白い。
街が変わったのか。
自分が変わったのか。
たぶん、その両方なのだろう。
歳を重ねれば重ねるほど、伏見だけでなく、京都という街が深く沁みてくる。
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