西京極を歩いてみた。「グランカサーレ京都西京極」と桂川と、あの頃の記憶【kyoto1192】

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西京極の街を歩いたことがなかった

西京極


 

子供たちとプールに行ったり、陸上の応援に来たりと、昔から何度も訪れていた場所だ。

けれど、それはいつも「子供たちのため」であって、西京極そのものに自分自身の用事があったわけではない。

阪急京都線の駅名としては、もちろん知っている。

何度も来ている。

なのに、「西京極って、どんな街?」と聞かれると、私にはまず西京極総合運動公園が思い浮かぶ。


 

観光地ではない。

繁華街でもない。

駅を出ると、立ち食いそば屋とセブンイレブンが目に入る。

にぎり長次郎は、まだある。


 

駅前にURのマンションが見えるが、街が大きく広がっているわけでもない。


 

考えてみれば、私は西京極に何度も来ていたのに、西京極の街を歩いたことはほとんどなかった。

そんな西京極を、今回は歩いてみることにした。

西京極駅周辺から南へ歩き始め、マンションを見ながら桂川へ向かう。

そこから川沿いを歩き、西京極総合運動公園へ。

さらに駅の北側へ回り込んでいく。

マンションを見て、街を歩き、川を見る。

そうやって実際に歩いてみると、少しずつ「西京極」という街の輪郭が見えてきた。

そして気がついた。

僕は西京極に何度も来ていたけれど、今まで見ていたのは「西京極の一部」だったのかもしれない。

西京極は、一つの駅名だけでは語れない街なのだ。


 

 

 

 

 

 

まずはグランカサーレ京都西京極から

まずは、現在販売中のグランカサーレ京都西京極へ向かう。

西京極駅を出て、南へ歩き始めた。


 

このあたりのメインストリートなのだろうか。

「ほほえみ通 西京極商店街」を歩いてみる。


 

ところが、途中で工事中の場所にぶつかり、商店街の全体像を見ることはできなかった。

お店がずらりと並んでいるわけでもない。

人通りが多いわけでもない。


 

真夏の照りつける日差しの中、天神川通を歩いていく。

すると、遠くに周囲の建物よりひときわ背の高い建物が見えてきた。


 

 

グランカサーレ京都西京極だ。


 

周囲には低層の建物が多く、建物が密集した街並みではない。

その中で、グランカサーレ京都西京極の存在感は大きい。


 

阪急西京極駅から徒歩8分、総77邸、10階建。

現在は3LDK・64.13㎡が4,298万円で再登録されているほか、先着順では4,998万円~7,898万円の住戸が販売されている。

2025年7月に竣工した、完成済みのマンションだ。


 

駅徒歩8分。

数字だけを見れば、決して悪くない。

そして、実際に現地に立ってみると、もう一つの特徴がよく分かる。

眺望だ。


 

天神川通沿いという立地。

昨今は集中豪雨のニュースも多く、「川のそば」というだけで気になる人もいるかもしれない。

ただ、建物の東側、川と通りを挟んだ先には、高い建物がほとんど見当たらない。

視界が抜けている。

低層住宅が広がる立地を、公式サイトでも特徴の一つとして紹介している。


 

駅から徒歩8分。
新築。
そして、この抜けた眺望。

ここまでは、分かりやすい魅力だ。

ただ、周辺を実際に歩いてみると、もう少し複雑な印象を受けた。

細かな住宅が入り組んでいる。

天神川も近い。


 

マンションの目の前には交番があり、タイミングによってはお巡りさんが立っている。

これは、ある意味では安心感につながるかもしれない。


 

裏手にはコンビニがある。


 

そして、歩いていてふと思った。

「あれ? スーパーが見当たらないな」

駅から近い。
眺望も抜けている。
コンビニもある。

それでも、毎日の生活を想像すると、少し物足りなさが残る。

新築マンションを検討するとき、どうしても「駅徒歩何分」「専有面積何㎡」「価格はいくら」と、数字から入ってしまう。

もちろん、それは大切だ。

でも、実際に暮らし始めれば、

「仕事帰りにスーパーへ寄れるか」
「ちょっと買い物をしたいとき、どこまで歩くのか」

そんなことの積み重ねが、毎日の生活になっていく。

最寄りのスーパー「ライフ西京極店」まで約950m(徒歩12分)


 

だから、4,000万円台という価格をどう考えるかも、単純に「高い」「安い」では判断できない。

この立地、この眺望、この建物で、この価格を払う理由をどう感じるか。

それは、物件概要の数字だけを眺めていても分からない。

実際に街を歩いてみる。

マンションの周りを歩いてみる。

そうすると、物件概要には出てこないものが、少しずつ見えてくる。

グランカサーレ京都西京極を見ながら、そんなことを考えた。


 
 

 

 

 

歩いていると、巨大なレトロマンションが現れた

グランカサーレ京都西京極から桂川に向かうため、進路を西へ。

すると今度は、ひときわ大きなマンションが目に入ってきた。

「ルミエール西京極」


 

1983年築、7階建て、総戸数187戸の大規模マンションだ。

西京極駅から徒歩9~11分ほどの場所にあり、40年以上この街に建ち続けている。

外観も含めて、なんともレトロ。


 

そして面白かったのが1階部分だった。

店舗がずらっと並んでいる。


 

もちろん空き店舗もある。

すべてが現役というわけではない。


 

でも、なんだかいい。

今の新築マンションのように、洗練された共用部やラウンジがあるわけではない。

もっと雑多で、生活感がある。

「ここで昔から人が暮らして、店が商売してきたんだろうな」

そんなことを感じさせる。

西京極周辺には、ルミエール西京極だけでなく、西京極大門ハイツ、西京極ハイツなど、1970~80年代に建てられた大規模マンションがいくつも残っている。

駅周辺を歩いていると、こうしたマンションが今も街の風景の一部になっていることが分かる。

築40年を超えるマンションを見ると、不動産屋としてはどうしても、配管、大規模修繕、修繕積立金、耐震性……と、まずマイナス面を考えてしまう。

もちろん、それらは中古マンションを検討するうえで重要なチェックポイントだ。

でも、実際にルミエール西京極を見ていると、少し考え方が変わってきた。

「価格さえ合えば、これはこれで良いんじゃないか」

そんなふうに思った。

新築だから正解。

古いからダメ。

そんな単純な話ではないのだろう。

建物の状態や管理を確認したうえで、立地、広さ、周辺環境、そして価格。

そのバランスが取れていれば、40年以上経ったマンションにも、新築にはない良さがある。

少なくとも、実際に歩いてみた私には、そう見えた。


 

 

 

 

 

 

桂川が見える西京極へ向かう

さらに七条通から八条通へ。

そして、桂川に出た。

視界が一気に開ける。

河川敷にはグラウンドがあり、サイクリングコースも走っている。

川沿いには緑が広がり、空も広い。

気持ちがいい。

さっきまで歩いていた住宅地とは、まるで違う場所に来たような感覚になる。


 

マンションの立地を見るとき、まず確認するのは「駅徒歩○分」という数字だ。

駅に近いことは、もちろん大きな価値だ。

でも、実際に街を歩いてみると、

「家を出てから、どんな景色の中を歩けるのか」

ということも、暮らしにとってはかなり大きな価値なのではないかと思えてくる。

桂川沿いには「イニシア桂大橋」が建つ。

目の前にあるのは、川と緑とグラウンド。

そして、その先には広い空。

駅からの距離だけでは測れないものが、ここにはある。


 

 

さらに北側には「ネバーランド西京極」が見える。


 

こちらは、もはや川が見えないほどワイルドに生い茂った緑を前景にマンションが建っている。

整然とした街並みとは少し違う。

でも、これはこれでかなり気持ちのいいロケーションだ。


 

同じ「西京極駅」を最寄り駅とするマンションでも、立っている場所によって、見えてくる景色はまったく違う。

駅から何分か。

何㎡あるのか。

いくらなのか。

もちろん、それは大事だ。

でも、実際に歩いてみると、それだけでは分からないものが見えてくる。

桂川のこの景色も、その一つだった。


 

 

 

 

 

 

西京極総合運動公園と京都アリーナプロジェクトを見て思ったこと

桂川から、今度は西京極総合運動公園へ向かう。

ここは、西京極という街を考えるうえで、やっぱり大きな存在だ。

約18haの広大な公園に、陸上競技場などのスポーツ施設が集まっている。


 

このあたりを歩いていると、マンションの「駅距離」とはまた違う価値が見えてくる。

犬の散歩。
ジョギング
ウォーキング
トレーニング。
子どもと遊ぶ。
スポーツ観戦。

休日の過ごし方を考えると、かなり魅力的だ。


 

そして、その運動公園を南側に見下ろすように建つのが「京都アリーナプロジェクト」

実は、以前モデルルームを見に来たことがある。

そのとき、正直、

「これは良いマンションだ」と思った。


 

目の前に広がる運動公園を見ていると、ここで暮らすイメージが自然に浮かんだ。

「ここなら、買っていいかな」

と思ったくらいだ。


 

今回、久しぶりに西京極を歩いていると、そのときに思い描いた「子どもとの休日」が、自分の昔の記憶と重なった。

昔の土日の休みには、自分に「役割」があった。

子どもを連れて出かける。
公園に行く。
プールに連れていく。
海に行く。
川に行く。
一緒に何かをする。
陸上の応援をする。

休日になれば、自然とやることが決まっていた。

「今日はプール行こう!」

それだけでよかった。

西京極陸上競技場には、応援に何度も来た。


 

車を売却してからは、妻と自転車でここまで来ていた時期もある。

次男と二人で来たこともあった。

でも兄弟みんなで来ていた頃ほど楽しそうではなかった。

思春期に入る前の、最後の子ども時代だったのだと思う。

親とプールに来ることが、少しずつ「楽しいだけ」ではなくなっていたのかもしれない。

それでも二人で来た。

帰りには、自販機でチョコアイスを買うのがルーティンだった。

今思えば、あれも子ども時代の終わりに残っていた、小さな時間だった。

陸上競技場を眺めながら、そんなことを思い出した。


 

街を歩いているだけなのに、昔の休日が突然戻ってくる。

西京極には、マンションや川やスポーツ施設だけではなく、私自身の家族との時間も残っていた。


 

そして、そんな思い出の場所を歩きながら、ふと気になった。

この西京極総合運動公園は、これからどうなっていくのだろう。

京都市は2025年9月、西京極総合運動公園について、今後の整備・活用の方向性をまとめている。

府内でも屈指の規模のスポーツ施設が集まる一大拠点である一方、施設や設備の老朽化が進み、大規模改修への対応が課題になっているという。

そして京都市が考えているのは、単なる施設の建て替えではない。

スポーツ機能を維持・向上させながら、子育て世帯や若者を惹きつける新たな魅力をつくり、西京極総合運動公園を「地域のまちづくりの拠点」としていく。

つまり、僕が子どもたちを連れて通っていた西京極は、今のまま残っていく場所ではなく、これから新しい役割を持つ場所になろうとしている。

そう考えると、少し面白い。

私にとっては、プールに行き、陸上の応援をして、帰りにチョコアイスを買った場所。

でも街として見れば、これから先も変わっていく場所なのだ。

昔の記憶が残っている場所と、これから変わっていく場所。

その二つが、今の西京極には同時に存在している。

今回歩いてみて感じたのは、そんな西京極の「時間の重なり」だった。


 

 

 

 

 

 

 

 

最後にユニハイム京都西院高辻通へ

運動公園を抜けて、最後に向かったのが「ユニハイム京都西院高辻通」。


 

グランカサーレ京都西京極と同じく、西京極駅を生活圏とする新築マンションだ。

ただし、こちらの住所は「西京極」ではなく「西院西貝川町」。

西京極を歩いてきた最後に、少し西院側へ入っていくことになる。

そして、ここまで歩いてきて少し驚いた。

グランカサーレ京都西京極の周辺では、スーパーがすぐには目に入らなかった。

ところが、ユニハイムの周辺には阪急オアシスが徒歩2分、ライフが徒歩7分。

ドラッグストアなども徒歩圏にある。



 


 

さらに周辺には、昔からの大規模マンションがいくつも建っている。


 

歩いていて、なんとなく分かった。

こちらには、すでに「マンションに住む人たちの暮らし」が積み重なっている。

昔から人が住んでいる。

その人たちの生活がある。

だからスーパーや店がある。

そして、生活を支える施設があるから、また新しいマンションも建っていく。

もちろん、実際には商圏や人口、道路事情、出店条件など、いろいろな要因があるのだろう。

でも、街を歩いていると、住宅地としての「成熟度」の違いは感じる。

ちなみに、ユニハイム京都西院高辻通は総94邸。

53㎡~73㎡台の3LDKを中心とする新築マンションで、現在の先着順販売では4,098万円~6,198万円となっている。

グランカサーレ京都西京極と価格帯も重なる。

駅距離だけを見れば、西京極駅徒歩8分のグランカサーレ京都西京極の方が近い。

一方で、ユニハイムは駅から少し離れる分、買い物のしやすさや、すでに出来上がった住宅地としての暮らしやすさがある。


 

同じ西京極駅を生活圏とする新築マンションでも、実際に歩いてみると、かなり性格が違う。

グランカサーレ京都西京極には、駅からの近さや、桂川側へ向けて開けた眺望がある。

ユニハイム京都西院高辻通の周辺には、スーパーがあり、昔からのマンションがあり、すでに人の暮らしがある。

「駅から近い=暮らしやすい」。

もちろん、それも大事なことだ。

でも、実際に街を歩いてみると、駅距離だけでは見えてこないものがある。

どこで買い物をするのか。
どんなマンションに囲まれて暮らすのか。
家を出たとき、どんな街が広がっているのか。

グランカサーレとユニハイム。

価格帯が重なるからこそ、こうした違いもマンション選びでは一つの判断材料になるのだろう。

西京極を歩いてきたつもりが、最後には「西院」という名前のマンションまで見ていた。

それもまた、実際に歩いてみて初めて分かった、西京極という街の広がりだった。

 

 

 

 

西京極の夜

初めて、夜の西京極を歩いてみた。


 

想像していた通り、夜になったからといって、街が劇的に表情を変えるわけではない。

昼間に歩いた街が、そのまま静かに夜になっている。

立ち食い蕎麦屋が立ち飲み屋だったら、劇的なグランドフィナーレになっていたかもしれない。


 

そんなことを思いながら、あらためて「ほほえみ通り 西京極商店街」を歩く。


 

赤提灯の店、ハッピーアワーの時間を過ぎていたので、そのまま通り過ぎた。


 

焼肉店からは、おばさまたちの笑い声が聞こえてくる。


 

喫茶リエは、残念ながら休みだった。


 

「酒」の看板に誘われて近づいてみる。

もしや角打ちか。

と思ったが、普通の酒屋だった。


 

観光地でもないし、繁華街でもない。

駅前に大きな商業施設があるわけでもない。

でも、歩いてみると、川があり、公園があり、昔からのマンションがあり、そこに新しいマンションも建っている。

そして僕にとっては、子どもたちと過ごした時間まで残っていた。

不動産を見るために歩き始めたのに、最後に見つけたのは、自分の過去だった。

西京極。

たぶん、これからも西京極に来ることはあるだろう。

でも、もう子どもたちを連れてプールに来ることはない。

陸上の応援に来ることもない。

あの頃と同じ西京極なのに、自分の立場だけが変わっていた。

今回、街を歩いてみて、それに気づいた。

それだけで、歩いてきた意味はあったのだと思う。


 

 

 

 

おわり

 

 

 

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