JR桂川駅から洛西へ。マンション、新幹線、ニュータウン、その先に見える京都の南西部〜ジェイグラン京都桂川駅前【kyoto1192】

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桂川駅から歩いてみる

JR「桂川」駅。


 

この駅を語るには、駅だけを見ても分からない。

駅の西側はもともと、京都市南区と向日市にまたがるキリンビール京都工場の跡地だった。

大規模な工場跡地の土地利用転換をきっかけに土地区画整理が行われ、イオンモール京都桂川を核とした新しい街が生まれた。

2008年にJR桂川駅が開業。

2014年にはイオンモール京都桂川が開業し、駅と商業施設、住宅が一体となった街が形づくられていった。


 

いま桂川駅を降りると、そこにあるのは「郊外の新駅」という風景ではない。

駅前には大規模マンションが並び、イオンモール京都桂川には日常の買い物だけでなく、飲食、映画、サービスまで集まっている。


 

そして、周辺の地価も上昇している。

工場跡地から生まれた新しい街が、いま住宅地として評価される街へ変わってきた。

でも、ここから西へ向かうと、街の時間が少しずつ変わっていく。

新しく生まれた街から、時間を重ねた街へ。

桂川から西へ歩いてみる。


 

 

 

 

 

 

JR桂川駅前、マンションが並ぶ街

JR桂川駅のホームに降り立つと、まず目に入ってくるのが建設中の「ジェイグラン京都桂川駅前」

駅徒歩1分、総230戸の大規模レジデンス。


 

駅の西側にはイオンモール京都桂川が見える。

駅とイオンモール京都桂川が近接する、このエリアを象徴するマンション。


 

 

2026年3月末時点で第1~3期130戸超が成約、5月には物件エントリー4,500件を突破

桂川駅前が住宅地として定着し、今なお住宅需要を集めていることがうかがえる。


 

そんな桂川駅から、まず東の「上久世」交差点へ。

国道171号線と久世橋通が交差する、交通量の多い交差点。

かつて、この場所から「マンション」をイメージすることは難しかった。


 

ところが今、交差点の周辺ではマンション開発が続く。

早期完売した「デュオヒルズ京都桂川」

デュオヒルズ京都桂川/京都市南区久世上久世町・7階建・96戸・完成2023年2月


 

そして現在建設中・販売中のドルチェヴィータ京都桂川

ドルチェヴィータ京都桂川/京都市南区久世上久世・11階建・134戸・完成予定2027年12月下旬


 

いまだ販売中のジオ京都桂川テラス

ジオ京都桂川テラス/京都市南区久世上久世町・11階建・129戸・完成2025年12月


 

JR桂川駅とイオンモールの開業が、マンション立地ではなかった場所をマンション立地へ変えていった。


 

 

 

 

 

 

桂川駅の先に「新幹線・新駅」という未来

桂川駅前のマンションを見ていると、少し前の桂川を思い出す。

街の象徴のように建っている「京都桂川 つむぎの街 グランスクエア」


 

イオンモール京都桂川の開業を控えた2014年に販売が始まった、総431戸の大規模マンション。

JR桂川駅徒歩2分、阪急洛西口駅徒歩7分。

キリンビール京都工場跡地の大規模な駅前複合開発街区に誕生したマンションだった。

販売開始前から反響は大きく、公式発表では3か月間で問い合わせ約2,800件。

イオンモール京都桂川の開業後、間もなくこのマンションの広告営業に飛び込んだ。

当時、マンションギャラリーで聞いた言葉が今でも印象に残っている。

「こんな物件、私は初めてです」

あまりの来場で広告を止めたという。

桂川という街に、それだけの期待感があった。


 

ただ、今になって改めて現地を見ると、少し違うものも見えてくる。

マンションの周囲を覆うように存在する陸上自衛隊 桂駐屯地

近くに停められた自衛隊のトラック。

駅前の大型商業施設と大規模マンションから受ける華やかな印象とは、少し違う風景がそこにある。


 

それでも、この場所が選ばれた。

JRと阪急の2駅2路線。

イオンモール京都桂川。

京都市南区のアドレス。

そして、キリンビール京都工場跡地から始まった大規模な街づくり。

当時は「これからの街」として期待された桂川。

10年あまり経った今、その街はすでに住宅地として定着している。

それでも、桂川にはまだ次の変化が残されている。

北陸新幹線の新駅構想だ。

マンションが建ち、イオンモールがあり、すでに街として完成したように見える桂川。

その先に、もう一つの「これから」がある。

 

 

 

 

 

 

新幹線・新駅の候補地を歩く

北陸新幹線の新駅構想。

では、実際に駅が想定されている場所はどこなのか。


 

駅の西側、京都桂川 つむぎの街 グランスクエアを覆うように広がる陸上自衛隊桂駐屯地。


 

この場所が、今度は新幹線新駅という「未来」の話につながってくる。

駅前のマンションから見ると、広大な敷地を持つ自衛隊駐屯地は少し異質にも見える。

しかし、街を歩いてみると、この大きな土地の存在そのものが、このエリアの将来を考えるうえで重要に思えてくる。


 

JR桂川駅。

阪急洛西口駅。

イオンモール京都桂川。

そして、その間に広がる大規模な土地。

ここに新幹線の駅が加われば、桂川周辺の位置づけは大きく変わる。

もちろん、まだ決まった未来ではない。

それでも、現地に立つと「もしここに新幹線駅ができたら」という想像が少し現実味を帯びてくる。

そして興味深いのが、その先にある街。

新幹線・新駅候補地からさらに西へ向かえば、阪急洛西口駅。

その先には洛西ニュータウンが広がっている。

桂川から西へ歩く。

次は阪急「洛西口」駅へ。

 

 

 

 

 

 

阪急洛西口駅、もう一つの「桂川」

JR桂川駅から西へ徒歩約10分(約700m)歩くと

そこに阪急「洛西口」駅が見えてくる。


 

JR桂川駅の西側で見た自衛隊桂駐屯地。

北陸新幹線の新駅候補地としても注目されるこの駐屯地の西端に、阪急「洛西口」駅がある。

駅前には戦車が。


 

少し物々しい風景だが、反対側を阪急京都線が高架で走る。


 

高架下には「TauT阪急洛西口」

阪急桂駅まで続く高架下の商業空間で、飲食店や物販店などが駅と街をつないでいる。


 

 

駅の東側に目を向けると、マンションが並ぶ。

「ジオ阪急洛西口ノースレジデンス」

駅徒歩圏、目の前にはスーパーフレスコ。

駅、スーパー、商業施設、マンション。

暮らすための機能がコンパクトに集まった街。

このマンションを中古市場から見てみると、もう一つの変化に気づく。

分譲時より高い価格で売買されている。

新しくつくられた街が、すでに中古市場で評価される街になっている。

JR桂川駅と阪急洛西口駅。

二つの駅の間にはイオンモール京都桂川があり、その周辺には新しいマンションが並ぶ。


 

そして、洛西口駅の西側に目を向ける。


 

そこには、東側とはまったく違う風景が広がっている。

広大な土地。

ここで進められているのが「向日ノースゲートウェイ」

約8.2haの土地を対象とした土地区画整理事業で、向日市は新たな交流都市拠点の形成を目指している。

道路や公園などを整備し、産業施設の誘導や営農環境の整備も行う計画だ。

以前の記事では、2026年のまちびらきが予定されていた。

しかし、現地に立ってみると、工事が進んでいるようには見えない。

ホテルや病院の誘致も進まず、商業施設が並ぶ未来の街を想像するには、まだ少し時間がかかりそうだ。


 

そして、ここで少し面白いことに気づく。

阪急洛西口駅のすぐ横で進む街づくりなのに、開発を担うのは阪急ではなく京阪電鉄不動産

阪急の駅前に、京阪の不動産会社が新しい街をつくる。

鉄道会社の「駅勢圏」という見方だけでは、この街の動きは捉えきれない。

現地撮影2026年1月28日


 

洛西口駅の東側では、すでに住宅地としての街が完成に近づいている。

一方、西側にはまだ広大な土地が残り、これから新しい街が生まれようとしている。

東側は「できあがった街」。

西側は「これからの街」。

その間に立つのが、阪急洛西口駅。

そして、この駅のさらに西には、半世紀近い時間を重ねてきた洛西ニュータウンがある。

洛西ニュータウンの街並み


 

新しく生まれた桂川。

新しく整備された洛西口。

そして、長い時間を重ねた洛西ニュータウン。

ここから先は、少し街の時間が変わる。

西へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

バスに乗って洛西ニュータウンへ

阪急洛西口駅からバスに乗る。


 

ヤサカバス2乗車時間、約10分で洛西バスターミナルに到着する

地下鉄の延伸が実現しなかった洛西ニュータウンは、今もバスが主要な交通手段。

駅前に新しいマンションが並ぶ阪急洛西口駅から、わずか10分。

街の時間が変わる。


 

 

8月3日に営業を終了した高島屋 洛西店

長く洛西ニュータウンの顔だった百貨店が閉店し、跡地ではシニア向け分譲マンションの計画されている。


 

隣のラクセーヌ専門店には、スーパー、エディオン、マクドナルド、100円ショップなど、日常を支える店が並ぶ。


 


 

歩いていると、高齢者の姿が多く見られる。


 

1976年に入居が始まった京都初の大規模ニュータウン。

タウンセンターを離れる。

 

人口減少と高齢化が進む一方、境谷公園のグラウンドでは親子がサッカーをしている。

広い公園と緑。

「子育てするなら、こんな環境だな」と思わせる風景も残っている。


 

 

そして昭和を感じさせる低層住宅が広がっていく。

新林地区へ。


 

かつてスーパーがあった場所には、コンビニが移転した。


 

隣の新林商店街は、シャッターが閉まった店舗が多い。


 

店がなくなった場所と、変わらず残る住宅地。

そして2023年には、地域のシンボルだった京都市立芸術大学も京都駅近くへ移転した。

50年を迎えた洛西ニュータウン。

古くなった街なのか。

それとも、これから変わる街なのか。

地下鉄が延伸されず、「失敗したニュータウン」と言われることもある。

でも、時代は変わる。

無人の自動運転バスが街を走るようになれば、鉄道が来なかったこの街にも、違った風景が見えてくる気がする。

そして、その先にあるのが京都市立芸術大学跡地。

洛西ニュータウンの「これから」を考えながら、芸大跡地へ向かう。


 

 

 

 

 

芸大跡地へ。洛西ニュータウンを抜けて国道9号線へ

洛西ニュータウンを抜け、国道9号線へ出る。

「国道沓掛口」

ここから先は、ニュータウンの計画的な街並みとはまた違う風景になる。


 

以前「ビッグモーター」の新店舗として準備されていた場所には、標識が設置されている。

東京の「WECARS」

営業を始めることなく長く止まっていた店舗が、会社の名前を変えて新しく始まろうとしているのかと思ったら


 

工事完了予定が過ぎていた。


 

 

さらに9号線を西へ歩いていくと、自分の昔の記憶も突然よみがえる。

広告会社時代、クライアントだったセルビデオ店がこの辺りにあった。

倒産して、今はもうない。

売り出し中の女優を呼んでイベントを開くたび、私もここへ駆けつけていた。


 

そして、向かいにある洛西シミズ病院には、義母が入院していた。

もう義母は話せなくなっていた。

 

同じ場所を歩いているのに、まったく違う記憶が重なっている。

店は変わった。

あの病院は、今もそこにある。

変わっていくものと、変わらないもの。

残る記憶と、忘れてしまう記憶。


 

 

9号線から坂を上がる。

その先に、京都市立芸術大学跡地がある。

2023年10月、京都市立芸術大学は京都駅東部へ全面移転した。

洛西ニュータウンに隣接する、広大な土地。

40年以上にわたって地域のシンボルだった芸大がなくなったあと、この場所はどう変わるのか。

1969年、京都市が洛西ニュータウンの開発計画を発表1971年、市営地下鉄の延伸計画が発表。1975年、京都市立芸術大学の沓掛移転が発表。1976年、洛西ニュータウンの入居開始。1980年、京都市立芸術大学移転・開校


 

新しいマンション。
新幹線新駅構想。
阪急洛西口駅。
向日ノースゲートウェイ。
洛西ニュータウン。

そして、最後に残された京都市立芸術大学跡地。

この街の次の50年は、ここから始まるのかもしれない。

2023年の大学移転以降、民間事業者への売却や活用に向けた検討が進められていたが、土壌調査で基準値を超える有害物質(テトラクロロエチレンや鉛など)が検出され、現在は京都市による土壌汚染対策工事(2026年7月〜2027年1月予定)が進められている。


 

跡地を後にする。

そのまま「餃子の王将 洛西芸大前店」へ。


 

芸大はなくなった。

それでも、店の名前は変わらない。※参照:王将公式HP

カウンターに座り、ビールと餃子。


 

今日歩いてきた桂川から洛西までの街を思い返す。

なくなったもの。
残っているもの。
これから生まれるもの。

そんなことを考えながら、ビールを一気にあおる。

そして、洛西の街を後にする。

 

 

 

 

おわり

 

 

 

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  • JR山手線・JR京浜東北線(根岸線)・JR東海道本線・JR横須賀線・JR上野東京ライン・JR東海道新幹線 品川 駅港南口徒歩13分
  • 1LDK~3LDK
  • 42.1m2~75.1m2
  • 21戸/総戸数 815戸

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京都で不動産をしています。 歩いて、見て、書く。たまに街ツアー。 街と物件を見ています。 京都で「暮らす場所」「始める場所」を探している方へ。
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