こんにちは。モルモット滋賀です。
このスムラボを読んでいる方は、タワーマンション(以下、タワマン)の魅力を十分にご存じでしょう。
一般的なイメージは「景色がいいだけ?そんなのすぐ飽きる」「修繕費が高いから将来は廃墟になる」「ペアローンで無理して買って離婚して破綻だ」「災害の時に身動きがとれない」みたいな、「僻み」ともとれる意見であふれています。ですが、現状、都心部のタワマンの値上がりは留まることを知らず、数年前にタワマンを買っただけで、サラリーマンが10年真面目に働いて貯めるお金をはるかに超える含み益を得られた物件も少なくありません。
タワマンの魅力とは、優れた立地とそのランドマーク性の高さによる資産価値です。イニシャルコストは高くても、快適な生活と、出口戦略で高値販売できる可能性があるということを、読者の皆様はご理解いただいていることでしょう
目次
ますます進むマンション相場の「二極化」
タワマンに限った話ではありませんが、近ごろのマンション相場は二極化がすさまじいです。
東京都心部や大阪の梅田周辺といった超好立地な物件は、もうサラリーマンがペアローンを組んでも手が届かない領域になりつつあります。その一方で、少し都心から外れると値上がりは限界を迎えつつあります。じゃあ値崩れしているかというと、建築コストの上昇もあってこれ以上安くもできない。「この値段で売れないなら、もう作らない」といったように、「そもそも供給されない」という状況になってきました。
超好立地マンションが値上がりを続けるのは、「買った値段より高く売れるから」という投資需要が無視できません。これは、別に海外の投資家が住まずに転売する、という意味だけではありません。パワーカップルの方々の中にも「このローンを払い続けるのは現実的ではないけれど、将来的に高く売れるなら。トータルで住居費の節約になるから背伸びして買うんだ」という需要があります。その需要に応えるように、価格も上がっていくのです。
一方、郊外になると「生活に必要だから買う」という実需層がターゲットになります。その人たちは「何年後かに売る」というより、あくまで永住をベースとして考えており、「まあ、何かあったときに残債割れは勘弁してほしいな」ぐらいの感覚です。そのような物件を、外国人転売ヤーや、「高くてもいいから欲しい」というパワーカップルがどれだけ買うでしょうか? いくら素晴らしいマンションでも、滋賀で70㎡5000万~6000万!と言われたら、滋賀に住みたい人の多くは、そこまで住居費にお金を出せません。というか、一般的なサラリーマンは、滋賀だろうがどこだろうが、そこまで出せないのです。6000万は共働きでもほんとギリです。
なので、「買った後も値上がりする、あるいは値下がり(減価償却)がゆるやかである」という確信が持てる物件でないと、「ここは奮発しよう!」とはなりにくいのです。
話をまとめると、
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超一等地のマンション(特にタワマン)の買い手:本当に住みたい人+投資目的の人+将来高く売りたい人
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一般的な立地のマンションの買い手:本当に住みたい人だけ
この需要の差が、価格変動の二極化を生み出しているのです。
滋賀のマンションは、ごく一部の琵琶湖ビューマンションを除けば、基本的にすべて「本当にそこに住みたい人」がターゲットです。ですから、梅田のタワマンが10年で2倍になったと聞いても、滋賀のマンションがそれに倣うわけではないのです。
滋賀でタワマンに住むという夢
ですが、タワマンの価値は「資産価値」だけじゃありません!
一般的に、マンションとしての立地の良さ、スケールの大きなランドマーク性、圧倒的な景観など、建物としての魅力はたくさんあります。
郊外に行けば行くほどタワマンは少ないです。建築費の割に高い値段で売れないからです。だから滋賀でも、新築のタワマンというのは現在計画にありません。
例えば、サーパス草津が草津駅徒歩3分という神立地に分譲されます。大変すばらしい、滋賀県屈指の立地ですがタワマンではありません。この立地は、大阪でいうところのヨドバシカメラ梅田タワー、東京でいうところの丸の内KITTEに相当すると言っても過言ではないほどの場所ですが、タワマンではないのです。土地の広さの問題もありますが、仮にもっと広い土地が取得できたとしても、タワマンにはしなかったでしょう。
サーパス草津の価格は坪単価250万円~と、滋賀県民が出せる金額のギリギリを攻めています。これをさらにタワー仕様にしたら、いくら良い立地でも「しょせんは滋賀」。大規模なタワマンを埋めるほどの需要は出てこないでしょう。なぜなら、投資で買うなら梅田や東京のタワマンの方が分が良さそうですし、「草津駅前の新築タワマンに住みたい!」という実需層だけで、坪300万円をゆうに超える部屋を埋めるのは難しいからです。サーパス草津は、県内屈指の立地の良さに加え、ZEH対応、そして滋賀では珍しい廊下側アウトフレーム(アルコーブあり)というハイエンド仕様で、価格を実需層に向けて提供する、なかなか良いマンションだと思います。これが仮にタワー仕様で数割値段が上がるなら、とてもおすすめはできません。「素直に中古のアトラスタワー草津でよくね?」と言いたくなります。
「じゃあ滋賀でタワマンには住めないのか!」「俺はタワマンに住むのが夢だったのに、滋賀で働くことになったんだ!」という方、ご安心ください。
新築ではないですが、中古で素晴らしいタワマンがいくつかございます!
今回は大津市にあるタワマンをご紹介しますので、ぜひその夢をかなえてください。
1. ファーストタワー大津MARY
物件名 | ファーストタワー大津MARY |
所在地 | 滋賀県大津市皇子が丘二丁目10-25 |
交通 | JR湖西線「大津京」駅 徒歩1分 |
築年月 | 2002年10月 |
階数 | 地上38階建 |
総戸数 | 567戸 |
分譲会社 | 丸紅、住友不動産、藤和不動産 |
施工会社 | 鹿島建設、大林組、飛島建設JV |
JR大津京駅にほぼ直結している、おすすめのタワマンです。
地上38階・総戸数567戸のビッグコミュニティで、ランドマーク性は抜群。2002年築で築20年を超えていますが、一方で今となっては考えられない贅沢な仕様となっており、「新しい=優れている」という家電製品と住宅は違うのだな、と感じさせられる名作マンションです。
吹き抜け構造の外廊下タイプで、いつでもタマヒュンを味わえます(笑)。
吹き抜けの最も低い部分(1階)にはオシャレな中庭空間が鎮座しており、築年数を感じさせない清潔感が保たれています。
専有部はリフォームでどうとでもなりますが、感心するのは共用部の細かいこだわりです。
各住戸の玄関前にはしっかりとアルコーブがあり、エアコン室外機の置き場も専用スペースが設けられ、仕切りも設置されています。アルコーブなし!寝室側の柱がドン!廊下の室外機が邪魔!…そんな賃貸みたいな分譲マンションがコストカットのために泣く泣く生まれる昨今、当時の余裕と「せっかくの西大津(現:大津京)初のタワマン、気合い入れていかねばな!」というデベロッパーたちの気概が感じられます。
そして注目すべきは管理費です。
東京の新しいタワマンは、確かに豪華ですが管理費が月3万とか4万とか、「それ、もうちょっとした家賃じゃね!?」と思わせる価格だったりします。
そりゃあ仕方ないですよ。防災センターも置かないといけないし、高速エレベーターやタワーパーキング、コンシェルジュの人件費も馬鹿にならない。これぐらい取らないとやっていけないんです。
では、このファーストタワー大津MARY、管理費はいくらだと思いますか?
なんと、月額 約98円/㎡ です。83㎡の部屋で月々約8,000円。
これは本当に安い。タワマンの管理コストより、大規模マンションとしてのスケールメリットが大きく活きています。
自走式駐車場完備であるのも大きな要因です。管理組合からすれば、修繕費や光熱費があまりかからないのに駐車場収入が入ってくる、まさに打ち出の小づちなわけです。(駐車場代は月額3,000円~。2台目以降も6,000円~とお手頃)。滋賀といえども、これほど大規模な自走式駐車場を備えるのはシエリアシティ大津におの浜などに限られます。そのシエリアシティですら管理費は約120円/㎡なので、MARYがいかに安いかが分かりますね。
このマンションは大津市から「管理計画認定マンション」に認定されており、管理体制も「お墨付き」と言えるでしょう。
管理規定も大津市が公開しています!
「でも、お高いんでしょう?」
いいえ、そんなことはありません。(※タイミングによります)
例えば、こんな売り出し事例がありました。
9階 83.5㎡ 角部屋(バルコニー面積は脅威の26.67㎡)で 3,280万円
うわあああ!!!!!安い!
修繕積立金も月額12,800円と、この築年数のタワマンにしては比較的抑えめです。(しかも均等積立方式!!!)
「で、でも古いし、流石にリフォーム費用が乗っかって実質3,780万円ぐらい…ですよね?」
なんと、この価格でリフォーム済み(床・クロス)だったりします。
この価格と競争しないといけないイオンスタイル大津京跡地の新築マンションは大変だと思います。いくら新築とはいえ、この価格で出せるはずがありません。立地としては道を一本挟んだ差ですが、より駅に近いのもこちらです。
その話で思い出すと、かつてこのMARYの目の前にあった商業施設「イオンスタイル大津京」が閉店したのは痛手でした。跡地には1000戸超えの大規模マンションが建築予定で噂ではスーパーも復活するそう。であればまた便利な生活がかえってきますね。
高さや方角によっては琵琶湖も望める、本当に良いマンションですよ~。
何かと風で止まると忌み嫌われがちな湖西線ですが、頻繁に止まるのはもっと湖北のほうですし、京都駅止まりの電車は多く、大阪まで直結の新快速の本数は少ないものの、京都駅(もしくはそこから市営地下鉄に乗り換え)へのアクセスならほとんど不便に感じません!
今回紹介するマンションの中で高さも一番ですし、大津でタワマンを探すなら、まずは見てほしいマンションです!
2. プラウドタワー大津
物件名 | プラウドタワー大津 |
所在地 | 滋賀県大津市京町四丁目5-13 |
交通 | JR東海道本線「大津」駅 徒歩2分 |
築年月 | 2013年1月 |
階数 | 地上29階建 |
総戸数 | 181戸 |
分譲会社 | 野村不動産 |
施工会社 | 大林組 |
新快速停車駅であり、滋賀県で最も大阪・京都に近い(※実質滋賀の山科駅を除く)「大津」駅にほぼ直結。さらに「プラウド」ブランドという豪華な属性を身にまとったタワマンです。
「大津のタワマンといえばこれでしょ!知ってるよ!」という方も多いのではないでしょうか。
まあ、たしかに「タワー」って名前はついているんですけど、個人的にはちょっとタワマン感は薄いかな、と思います。
地上29階建て・総戸数181戸と、タワーとしてはコンパクトなサイズ感です。
東日本大震災後の2013年築ですが、免震ではなく耐震構造という少し控えめなスペック。
さらに、直床、ドアモニなし、外廊下、駐車場も機械式タワーパーキング、間取りもタワーらしいワイドスパンではなく一般的な板状マンションと変わらないタイプがメイン…と、正直「立地が良い、背の高めの普通のマンション」という印象を持っています。
管理費は約189円/㎡と、まあそこそこ。やはりスケールメリットで管理費はだいぶ左右されちゃいますね。
タワマンではないですが、お近くの「プレミスト大津ステーションレジデンス」の方が駅に近く、1階にスーパーのフレンドマートが入っているので、高さにこだわらなければ上位互換が存在しているのも、なんだかもやもやします。タワマンに住むなら、やっぱりエリア最強!みたいな印象が勝手にあるので、どうもポジショニングが分かりにくいマンションです。
大津駅自体も、交通利便性でいえば京都の山科駅に負けますし、琵琶湖の近さや滋賀らしさでいえば膳所駅のほうが良いので、どうもぱっとしないという印象もあります。ただ、山科は実は京都市なので物件価格がすごく高く、一駅離れるだけで数割安くなるので、そういう意味ではお得な立地です。
こんなにディスっておいてなんですが、この物件、値上がり幅でいうと滋賀県屈指です。
この10年で、坪単価は150万円前後から250万円前後へと大幅に上昇しました!
東海道線で「新快速が止まる」「駅前である」「ブランドタワーである」という条件が揃っていて、弱いわけがありません。個人的には「お風呂に床ワイパー洗浄が標準装備!?なんて変態的なんだ!」みたいな尖ったマンションの方が好きですが、資産価値でいえば、そういった設備は飾り程度のアピールポイントなのです。
マンションを色々調べて「こういう設備や作りがいいよね~」というマンション好きには刺さらないかもしれませんが、普通に立地が強すぎて需要は盤石です。先ほど比較に出したプレミスト大津ステーションレジデンスは、滋賀県でトップレベルの坪300万円弱で取引されています。当時も「ちょっと仕様がしょぼいのではないか」「いくらなんでも高すぎる!」という感想がありましたが、結果的に値上がり幅でいえば買っておいて大正解だったわけです。
不動産は立地を買え!…と言いたいですが、やはり住んでいてワクワクする家に住みたいなあ、とも思いますね~。
「値上がりするから」という理由だけでなく、「この家に住むことが(値上がりも含めて)人生を豊かにするから」という観点で家を選んでほしいと、僕は思っています。
3. デリード大津におの浜レイクサイドタワー
物件名 | デリード大津におの浜レイクサイドタワー |
所在地 | 滋賀県大津市におの浜四丁目2-30 |
交通 | JR東海道本線「膳所」駅 徒歩10分 |
築年月 | 2004年2月 |
階数 | 地上22階建 |
総戸数 | 185戸 |
分譲会社 | 日本デリード |
施工会社 | 大林組、西武建設JV |
タワマンと言っていいのかは、もはや微妙なラインです。
22階建て・185戸とボリューム的には小ぶりな上に、駅前でもありません。新快速もとまらない膳所駅から徒歩10分。
郊外のタワマンは、せめて駅前であれ!と言いたいところですが、このマンションはそういう利便性重視ではなく、「滋賀らしさ」がふんだんに詰まったリゾートマンションだと理解しています。
まあ、それは窓からの景色を見れば一目瞭然でしょう!

見てください、この琵琶湖の景色を。
ただ琵琶湖ビューが欲しいだけなら、大津京の琵琶湖にかぶりつきのマンションがいくつかあります。そちらの方が、部屋からの景色は良いかもしれません。ですが、部屋から一歩出ると、琵琶湖の存在をあまり感じられないのが大津京の惜しいところ。
一方、このマンションが建つ膳所の「なぎさ公園」沿いは、釣りをしたり、ランニングをしたり、犬の散歩をしたり、カップルが散歩したり、子どもたちが遊んだり、LAGO大津(なぎさのテラス)でお茶をしたり…。そういった琵琶湖のゆっくりとした景色と時間を、生活に溶け込ませることができるのが、僕がこのエリアを好きなところです。
もちろん、びわ湖大花火大会も、「壁の上」から特等席で鑑賞可能ですよ。このあたりでは一番高いマンションなので、高層階であれば視界を遮るものは何もありません。

マンションとしても、とんでもないこだわりが詰まっています。部屋と同じくらいの広さがあるアルコーブ、プライバシー性の高い内廊下仕様、商業施設のようにスロープで2階にもアプローチできる駐車場など、今となっては信じられない豪華仕様です。
そりゃそうですよね。駅近タワマンであれば「立地」ですべてをカバーできますが、そうでないタワマンは「この建築物が好きなんだ」と言ってもらわなければいけません。だから、マンションそのものに大変なお金を注ぎ込んで、良い間取り、良い構造、良い居住感を演出するのです。
その極致が、東京の湾岸タワマンです。今でこそ人気エリアですが、当時の有明や豊洲はただの埋め立て地で、スーパーもろくにありませんでした。そこに人を呼ぶわけですから、豪華絢爛な「建築物」が必要だったわけです。
デベロッパーのプロパストはそのファーストペンギンであり、湾岸1作目であるオリゾンマーレは豪華な海外製の大理石を使ったエントランスホールや、ドラマの撮影にも使われるマンション内プールなど、豪華絢爛なマンションを作りました。

その後の吹き抜けエスカレーターが圧巻のガレリアグランデなど、数々の名作を残し、「湾岸タワマンは豪華でなければならない」という流れを作り、今の人気エリアへと至ったのです。


プロパストと東京建物がタッグを組んだブリリアマーレ有明は、最上階のすべてを共用部とし、プール、ジム、ラウンジ、なんとサウナ付き大浴場まで作るという徹底ぶりで、これに感動してマンション沼にハマった人も多いと聞きます。

大浴場があるのがやべえ
さすがにプロパストのマンションほどではないですが、このデリードも素晴らしいクオリティのマンションです。すぐ隣が24時間営業の大型スーパー「マックスバリュ」なのも嬉しいポイントですね。
価格もお手頃で、坪単価150万~200万円がメイン。ほとんどの部屋がワイドスパン設計で、㎡数以上の住みやすさを感じられます。階層や方角によっては億ションもあるのが、リゾートタワマンって感じですよね。
デリード大津におの浜レイクサイドタワーについては過去にも語っていますので、よろしければご参照ください!
まとめ
今回、大津市にある3つのタワマンを語りましたが、それぞれに個性があって面白いなと思いました。
やはり大規模マンションやタワーマンションは、各デベロッパーが特徴をつけやすく、見ていてワクワクしますね。
一方で、資産価値という面では、立地の良さがいかに重要かというのも痛感します。
立地の良い場所には、基本的に既にマンションが建っているので、新築で駅近を手に入れるのは困難です。そういう意味で、サーパス草津が新築で草津駅徒歩3分というのは、奇跡的な立地の良さです。
お値段も張りますが、日々の利便性や将来の資産価値を考えると、決して無視できない存在でしょう。高いといっても、京都や梅田、東京の方からすれば全然安く、1馬力でも十分に検討できる金額なので、ぜひ資料請求から始めてみてください!まだホームページには載っていない情報もたくさん見れますよ~!
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