【検証】住信SBI「元金50%後払い」住宅ローンは得か損か?【モルモット】

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皆さん、こんにちはモルモット滋賀です。

2026年6月、住信SBIネット銀行から、住宅ローンの常識をちょっとだけ揺さぶる新商品が登場しました。その名も「借りた元金の半分を、35年後にドカンと一括で払う」後払い型の住宅ローンです。メガバンクやネット銀行では初の試みだそうで、ニュースを読んだモルモットは思わず「うまいこと考えるなあ」と唸ってしまいました。

今日は『これ、本当に得なの? それとも体よく金利を多めに取られているだけ?』という素朴な疑問を、電卓で容赦なく殴って検証していきます。さらに後半では、この制度から導き出される住宅購入の本質的な教訓を考察したいです。



注意:ニュースが出た当日に書いています。細かいルールなど誤っていたら申し訳ございません!

 


 

① 住信SBIの「元金50%後払い」住宅ローンとは? まずは制度をおさらい

まずは、今回の主役である新型住宅ローンの中身を整理しておきましょう。報道ベースで判明している内容は、ざっくり次のとおりです。
  • 仕組み:借りた元金のうち50%を返済満了時に一括返済。残り半分だけを毎月返すので、月々の支払いがグッと軽くなる「後払い型」
  • 金利:通常型の住宅ローンに+0.35%上乗せ
  • 融資額:最大3億円/返済期間 最長35年
  • 利用条件:年収1,000万円以上/借入時18〜65歳 など
一番の特徴は、なんといっても『元金の50%を最後にまとめて払う』という後払い構造です。通常の住宅ローンは、借りた元金を35年かけて少しずつゼロまで減らしていきます。ところがこの商品は、元金の半分はずっと残したまま、もう半分だけを毎月返していくイメージ。だから毎月の返済額が軽くなる、という仕組みです。

狙っているターゲットも明確です。値上がりが続く都市部のマンションを『途中で売る前提』で買う人。つまり、住まいを“終のすみか”ではなく“いずれ売却して利益やキャッシュを得る資産”として捉えている層です。家を資産として回す、という発想が、ついに大手銀行の商品ラインナップにまで降りてきた——というのは、時代を象徴する出来事だと思います。

もちろん、いいことばかりではありません。金利は通常型より0.35%高く、しかも元金が減りにくい構造なので、長く持てば持つほど利息はかさみます。そして最大のリスクは『出口(売却)が崩れたとき』。満了時に元金の50%を一括で払う設計なので、もしそのとき想定どおり売れなかったり、値下がりしていたりすると、巨額の一括返済が牙を剥きます。“月々が軽い=お得”とは限らない、というのが冷静な見立てです。

「ペアローンでも1億5000万以上は払えないからここが天井?いいえ、これなら買えますよ(ニッコリ)」

ということで、ペアローンの次の界王拳としてさらにマンション相場を押し上げそうです。

 

② 6,000万円を「背伸びして買う」より「浮いた分をS&P500で運用」したらどっちが得?

身近な『滋賀でサーパス駅前を新築購入 借入6,000万円・返済期間35年』に置き換えてシミュレーションしてみます。前提条件は次のとおり(あくまで私が置いた仮定値です)。
  • 通常型 変動金利:0.70%(本当はもっと高いけど許して)
  • バルーン型:0.70% + 0.35% = 1.05%(うち3,000万円=50%を満了時に一括)
この条件で、通常型とバルーン型(50%後払い型)の毎月返済額を計算すると、こうなりました。
項目 通常型(全額35年返済) バルーン型(50%後払い)
毎月の返済額 約 161,112円 約 111,637円
毎月「浮く」額 約 49,476円(年約59万円)
35年後の一括返済 なし 3,000万円
銀行へ払う総額の差 通常型より約922万円 多い
 

金利の上乗せと、元金が減りにくい構造のダブルパンチで、35年間に銀行へ払う総額はバルーン型のほうが約922万円も多くなります。『ほら見ろ、やっぱり損じゃないか』——ここで結論を出してしまうのが、いわゆる“月々厨”の罠。ここでもう一歩、踏み込みます。

カギは、月々で浮いた約4万9千円を、毎月そのままS&P500(に連動するインデックス投資)に積み立てることです。ポイントは、毎月の総支出を通常型と完全に同じ(約16万1千円)に揃えること。通常型の人が全額を銀行に払っている横で、バルーン型の人は約11万2千円を銀行に、残りの約4万9千円を証券口座に——というだけ。財布から出ていくお金は1円も変わりません。超フェアな勝負です。

このとき、積み立てた約4万9千円がS&P500の長期実績(ざっくり年7〜10%)でどう育つかを計算すると、こうなります(積立元本は約2,078万円)。
想定利回り 35年後の運用資産 3,000万円返済後の手残り
年5%(弱気) 約 5,621万円 約 2,621万円
年7%(標準) 約 8,911万円 約 5,911万円
年10%(強気) 約 1億8,784万円 約 1億5,784万円
 

ご覧のとおり、どの利回りでも、銀行に余分に払った約922万円なんて軽く吹き飛ばして大勝ちです。標準的な年7%なら、35年後に約8,911万円。ここから一括返済の3,000万円を払ってもなお、約5,911万円が手元に残る計算になります。『金利が高い=損』という直感が、“浮いたお金を働かせる”という視点を一つ加えるだけで、きれいにひっくり返るわけです。

やばないこれ。

③ 運用益だけで、35年後の「3,000万円一括返済」はできそう?

次に気になるのが、『そもそも、その3,000万円の一括返済、運用益だけで賄えるの?』という点です。借りたものは、いつかは返さねばなりません。そこで、一括返済の3,000万円をちょうど運用資産でまかなえる“損益分岐の利回り”を逆算してみました。

必要な利回りは、年わずか約2%。

そう、毎月の浮き分・約4万9千円を年2%で回せるだけで、35年後には3,000万円に到達します。S&P500の超長期平均(配当込みでおおむね年7〜10%とされます)からすれば、2%というのは“低めの低め”のハードル。まぁさすがに行けるかなと思います。つまり、『最悪、出口で売れなくても、コツコツ積み立てた運用益で一括返済できる』というルートが、かなり現実的に存在するということです。

もちろん、これは皮算用の側面もあります。35年の最後の最後で大暴落が直撃すれば、資産は一時的に大きく目減りします。だからこそ、出口を一点に賭けず、ドルコスト平均法でコツコツ積み立て、返済時期にも幅を持たせる——という“余力”の設計が大前提になります。とはいえ、損益分岐がたった2%という事実は、この戦略のタフさを雄弁に物語っています。

④ ここが落とし穴:これは「残価設定ローン」とは似て非なるもの

ここまで読むと『なんだ、車の残価設定ローンのマンション版か。最後に査定額で精算すればいいんでしょ?』と思った方もいるかもしれません。ところが——ここが一番声を大にして言いたいところなのですが——この商品は、いわゆる残価設定ローンとは“似て非なるもの”です。ここを誤解したまま飛びつくと、35年後に頭を抱えることになります。

そもそも本来の残価設定ローン(クルマのクレジットでおなじみのアレ)の肝は、『残価保証=買取保証』がセットになっている点にあります。満了時、借り手は二択を選べます。残価を払って自分のものとして持ち続けるか、それとも“現物を引き渡して債務を消す”か。つまり、価格が下落していても、その下落リスクは保証する側(メーカーや信販会社)が引き受けてくれる。借り手は『引き渡せばチャラ』という安全な出口を最初から握っているわけです。

ところが、住信SBIのこの後払いローンには、その『買取保証』がありません。やっていることは、元本の固定された半分を、ただ満了時まで繰り延べているだけ。だから、35年後に物件を売ったお金が残債(=繰り延べていた50%)に届かなければ、その不足分は自分でなんとかするしかありません。価格下落のリスクは、保証する人など誰もおらず、100%借り手側に乗っかっています。名前こそ新しいですが、実態は『マンション版・満期一括バルーン返済』。残価“設定”という響きから連想する安心感とは、似て非なるものなのです。というか残価設定とは公式では言ってないし。

では、もし35年後に売っても残債に届かなかったら、どうなるのか。現実的な選択肢は二つ。ひとつは自己資金でドカンと穴埋めする。もうひとつが——ローンを組み直す、すなわちリファイナンス(借り換え)です。そして、ここにこそ、この商品の本当の怖さが潜んでいます。

売って返せず、自己資金も足りずにリファイナンスで返済を先送りすると、その債務は最悪、子や孫の代まで引き継がれかねない。

毎月が軽い、月々が軽い——その心地よさにうっとりしている間に、元本の半分はずっと減らないまま居座り続けます。35年後、もくろみどおり高く売り抜けられればハッピーエンド。けれど、出口で価格が崩れていたら? 一括で迫りくる50%を、売却代金でも自己資金でも返しきれず、やむなく借り換える。返済はさらに先延ばしになり、気づけば“家”ではなく“債務”を相続させてしまう……。月々の軽さの裏で、こんなシナリオが静かに口を開けているわけです。残価設定だと思って乗ったら、実はゴールのない繰り延べだった、というのは笑えない話です。

⑤ 結論:背伸びして高い部屋を買うな。手元資金を残して運用しろ

今回の検証から見えてくる教訓は、実はとてもシンプルです。

高い部屋を背伸びしてフルローンで買うより、手元のお金を限りなく残して、浮いた差額や頭金を運用に回すほうが、長期では圧倒的に強い。

このバルーンローンの面白さは、商品そのものの巧拙というより、『月々を軽くして、浮いた資金を運用に回す』という発想を、銀行が制度として形にしてくれた点にあります。逆に言えば——この発想さえ理解できれば、わざわざ1億円の部屋で背伸びをする必要すらありません。身の丈に合った物件を選び、頭金を入れすぎず、浮いたキャッシュを淡々とインデックス運用に回す。これだけで、誰でも“自前のバルーンローン”を組めてしまうのです。

住宅ローン(あるいは家賃)は、ほとんどの家庭にとって最大級の固定費です。ここを身の丈以上に膨らませてしまうと、毎月のキャッシュフローが圧迫され、肝心の“運用に回すお金”が残りません。逆に、固定費を整えて手元資金を厚く保ち、それを長期・分散・積立で淡々と育てる——派手さはありませんが、これこそが最も再現性の高い資産形成の王道です。高い部屋に住む満足感より、35年後の数千万円。私なら、迷わず後者を取ります。

とはいえ『背伸びして高い部屋を買う』こと自体を、頭ごなしに全否定するつもりもないのです。ただ、ひとつだけ自覚しておくべきことがある。それは、この後払いローンで背伸びをするという行為が、どう転んでも“転売前提”の発想だ、ということです。

逆に言えば、転売前提だと割り切れるなら、これはこれでアリな選択かもしれません。どうせ35年もそこに住み続けるつもりがないのなら、月々を軽くして良いグレードの部屋を確保し、値が乗ったところで売り抜ける——というプレイは十分に成立します。これまで手の届かなかった都心の高級マンションにも手が届くようになり、しかも売却さえできれば、繰り延べていた残価(元本の50%)もまとめてチャラにできる。出口さえ決まれば、なかなかどうして合理的なゲームです。

ただし——です。このゲームには、絶対に外してはいけない大前提が、たったひとつだけあります。それは『資産価値が落ちない物件であること』。出口(売却)でしっかり値の付く物件なら、月々を軽くして浮いた分を運用に回し、最後は売って残価をチャラにする、という戦略が美しく回ります。けれど、もし——35年後にほとんど資産価値の残らないマンションを、よりにもよってこの後払いローンで買ってしまったら? 繰り延べた50%がまるごと借金として残り、売っても返せず、リファイナンスで子孫に付け回す未来すら現実味を帯びてきます。資産価値のないマンションを、月々の軽さに釣られて掴んでしまう——想像するだけで、怖くてたまりません。資産価値が高いマンション てのはなんとなくわかります 駅距離 規模数 眺望 エリア・・・ でもこれは不動産市場全体が死んでいると「その中では相対的にマシ」ってことぐらいになるかもしれません。世の中に絶対はありません。いくらいいマンションでも買値が高ければ意味ないのです。

⑥ オチ:滋賀が対象外なのは「35年後に明け渡されても50%取り返せない」と思われている説

……と、いい話で締めようとしたのですが、最後に邪推(というか妄想)を一発かまして終わりたいと思います。

実はですね、この住宅ローンの対象は、1億円以上の物件、しかも東京23区・大阪市・横浜市・川崎市のたった4エリア限定です。滋賀は「対象外」です。どういうこと!?1億円以上の部屋も何部屋かはあるよ!?

元金の50%を“後払い”で許す、ということは、銀行側が『35年後にもし物件を明け渡されても、それを売れば元金の50%はカタく回収できる』と踏んだエリア・価格帯にだけ、こっそりGOサインを出しているとも読めます。担保価値が35年後にも半分残る、という自信があるからこその後払い設計、というわけです。

住信SBI的な目線に翻訳すると、『滋賀のマンションは、35年後に明け売却しても元金の50%を取り返せるかどうか確信が持てない てことは焦げ付くかもなあ』——少なくとも東京23区ほどの鉄板の安心感はない、と値踏みされている可能性が大、ということになります。シビアな世の中や……。琵琶湖は数百万年の歴史を持つ世界有数の古代湖だというのに、マンションの担保価値は35年すら保証してもらえない。泣けてきます。

おまけ:その滋賀で一番高くなりそうな サーパス草津

とはいえ、滋賀にも気を吐く一棟はあります。

『サーパス草津』です。

ホームズ】サーパス草津|新築マンションの物件情報(価格・間取り)
特にサーパス草津の立地は県内最強です。
  • 所在地:滋賀県草津市/JR「草津」駅 西口 徒歩3分(約240m)
  • 総戸数:総72邸
  • 希少性:草津駅西口 徒歩3分圏内では11年ぶりの新築分譲マンション(2025年4月MRC調べ)
  • アクセス:新快速で京都・大阪へ直結。エイスクエア徒歩3分、近鉄百貨店 徒歩5分、アル・プラザ草津 徒歩5分
  • 仕様:草津市の新築分譲で初のZEH-M Oriented仕様(同調べ)
新快速で京都・大阪へ一直線、駅前には商業施設エイスクエアが徒歩3分、近鉄百貨店やアル・プラザ草津も徒歩5分圏。駅西口徒歩3分圏内では実に11年ぶりの新築分譲という希少性も相まって、滋賀県の新築マンションとしては最高値クラスの価格設定が予想される注目株です。草津市の新築分譲では初というZEH-M Oriented仕様も、時代に合った資産性の文脈で効いてきそうです。値段は高いけど、しっかりとしたマンションです。エイスクエアはマジで広い。郊外のクソでかユニクロみたいなのが乱立してる。高校まで中にある。観光地として言っても面白いと思っている。

大規模がいいなら関西圏最大級・JR新快速停車駅・駅徒歩1分プロジェクト(仮名)かシエリアシティ大津におの浜。

規模をいかした共用部や豪華なエントランスはやっぱりマンションに住むメリットを感じられてテンションあがりますよ。

 

まとめると月々の軽さに飛びつく前に、総額と“出口”、そして“浮いたお金をどう働かせるか”まで考える——これが今日の教訓です。無理しないと買えない時代だからこそ、よく考えて買いましょう!

 

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※本記事はモルモットの個人的見解および試算であり、特定の金融商品・物件の購入や投資を推奨するものではありません。シミュレーションは仮定の金利・利回りに基づく概算で、将来の成果を保証するものではありません。制度・物件の最新情報は各公式情報をご確認のうえ、最終判断はご自身の責任でお願いします。

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