⭐︎ 本物件は、2023年7月に完売済みです。

はじめに

• 本稿は、宮城県仙台市宮城野区新田東にて、タカラレーベンが分譲供給をしている レーベン小鶴新田 THE ONE について、私感を示すものであります。
• この背景には、スムラボ運営が展開をしている応援メッセージ  にて、質問を受けた事があります。また、2ヶ月ほど仙台市の物件に触れていない事も重なり、折角の機会ですので、質問返しをする事としました。
• なお、本物件に関する基本的情報等の紹介は、スムラボ派出所 に書いていますので、割愛を致します。

本物件の印象

• 後記に示していきますが、本物件の立地は、分譲マンション用地として厳しい条件にあります。
• したがって、私自身は、購入検討者としての視点ではなく、造る方の立場に焦点を当て、どのようなものづくりをするのだろうかという意味で注目をしていました。
• 加えて、物件名称にも、”THE ONE” というこの上ない呼称を用いていますので、多大な期待を持たざるを得ないという印象でもありました。

立地および周辺環境

• 本物件の特徴は、本項に尽きると言っても過言ではないので、まずは一通り情報を整理していきます。

1) 小鶴新田と、住宅に関わる思ひ出

先輩からの助言

• 時は、小生が土地勘が全くない仙台市内に就職し、新卒2年目の出来事にまで遡ります。
• 仙台にずっと住んでいる50代の先輩とともに、小鶴新田でのとある面会に出かけた際の出来事です。

知人の知人

• 約8年ほど前だったと記憶していますが、分譲マンションの1階に住んでいた知人の知人が、床上浸水の被害に見舞われたという話も思い出しました。

2) 土地の基本的性質

航空写真 (1945年 – 1950年)

(地震サポートマップより引用、一部改変)

航空写真 (1974年 – 1978年)

(地震サポートマップより引用、一部改変)

• 田や畑を中心とした農地地帯であった事が分かります。

地耐力

• 弱い地盤エリア

(地震サポートマップより引用、一部改変)

3) 自然災害等に対する影響関連

地震時の建物の揺れやすさ

• やや揺れやすい

(地震サポートマップより引用、一部改変)

浸水履歴

(仙台市役所より引用、一部改変)

• 説明文

• 凡例

内水による浸水

(仙台市役所より引用、一部改変)

• 説明文

• 凡例

: 20cm以上 – 45cm未満

: 5cm以上 – 20cm未満

洪水による浸水

(仙台市役所より引用、一部改変)

• 凡例

液状化の可能性

• やや高い: 海岸平野・三角州

(地震サポートマップより引用、一部改変)

4) 対策

仙台市による浸水対策工事

• 後図のとおり、浸水リスクが高い地域において、優先的に整備が進められています。

(仙台市役所より引用)

• これらのエリアにあり、浸水対策工事についてスムラボで紹介をしたのは、パークホームズ仙台卸町 があります。
• 後図のとおり、当該エリアも、レーベン小鶴新田 THE ONEと同様に、浸水が確認されています。

(仙台市役所より引用、一部改変)

• この点について、周辺エリアにおける雨水幹線導水管工事が平成28年度から行われ、令和元年度に工事が完了しています。

現時点の浸水対策

仙台市

• 本物件の周辺について、仙台市は、優先度が高いリスクエリアに含んでいません。
• SNSでは、小鶴新田駅周辺の被害が大きい浸水写真が確認できるのですが、仙台市としては、予算がつけられる程度ではないという判断でしょうか。
• さて、日の出町地区の整備は、令和年度から設計が進められており、令和5年度に完了が予定されています。

本物件

• モデルルームで細かく聞き取りをした訳ではありませんので、図面等を読み込んだだけの感想になるため、多くは書けませんが、特に地震や浸水に対する独自の対策を講じている様子は伺う事はできませんでした。
• エキスパンションジョイントや嵩上げ等の必要最小限といった一般的に考えられうるものに加え、効果の是非はさておき、本物件には、止水板 (仙台市では、設置工事費補助有) 等の浸水防止、あるいは減水対策等のプラスアルファを期待していました。
• 加えて、このエリアの分譲物件であれば、免震構造の採用は、個人的にはマストです。

5) 周辺環境

• 公式ウェブサイトでは、オールインワン (暮らしの機能がコンパクトに集結) を掲げています。

(公式ウェブサイトより引用)

• 駅1分以内の立地でありながら、駐車場率100%は、本物件の魅力の一つです。
• しかしながら、個人的には、スーパーあるいはコンビニが徒歩1分、ないしは徒歩3分程度以内に交通と商業を含めたある程度の利便性がカバーできるのが、マンション立地の醍醐味であり、このことが、オールインワンであると考えています。
• したがって、これらの点において、周辺環境も一歩、二歩足りないというのが本音です。

建物仕様の特徴

• 事業主は、タカラレーベンですが、物件の土地以外の要素である、建物仕様や共用部分 (附帯サービスを含) は、物件毎の変化は特段に大きく設けず、特に設備仕様には、一貫性があります。
• 一方で、各物件の個性は、外構や共用部分の内装で表現をしている印象があり、変わる点と変わらない点にメリハリがあるのは、タカラレーベンの特徴でしょう。
• ところで、仙台市は、上水道のカルキ臭が極めて強く感じます。高等教育機関で教鞭をしている知人の話では、県外から仙台に進学してきた学生の中には、シャワー等で水があわず、肌荒れを発する学生も少なくはないようです。肌荒れの原因は、当然に上水道だけの影響であるとは限りませんが、その一つを構成している事は示唆しているものと思われます。
• これらのことから、浄活水を供給する独自の取り組みは、本市においては有用であると感じますが、当然にレーベン小鶴新田 THE ONEを選ばなければならない理由にはなりません。
• したがって、本物件を選ぶ主たる要因は、立地もしくは周辺環境にあり、空気感や規模感といった要素があうかどうかにあろうと考えています。

販売状況

• 第4期
• 予定販売価格: 2,900万円台 – 5,400万円台、60.44m2 – 85.19m2
• 予定最多価格帯: 3,800万円台
• Lタイプ (60.44m2、中住戸、2階): 2,998万円
• 予定販売時期: 2023年4月下旬
• 第4期以降の予定販売住戸: 30戸

まとめ

• 分譲物件の立地としては、不安要素が多く、同時に、それらを打ち消す市や事業主の取り組みは、期待しにくい
• それゆえ、甚大な災害時には、専有住戸は守られる可能性は高いものと考えられますが、建物以外の敷地や周辺道路等の浸水に伴う移動制限や車の避難行動を伴う可能性が予想される
• これらを踏まえて、地震や水害等が気にならず、周辺環境、踏切警報音、専有面積や間取り、価格等を考慮し、条件にあう選択が可能ならば、買いで良いと思います

おわりに

• 販売は、順調に推移しているようであり、既に終盤に差し掛かっています。
• 私の心配など、ものともせず、あっさり完売するでしょう。

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